みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

2023-01-01から1年間の記事一覧

『神様の暇つぶし』 千早 茜

神様の暇つぶし (文春文庫) 作者:千早 茜 文藝春秋 Amazon おすすめ ★★★★☆ 【内容紹介】 夏の夜に出会った父より年上の男は私を見て「でかくなったなあ」と笑った。女に刺された腕から血を流しながら。―あのひとを知らなかった日々にはもう戻れない。 【感想…

「ぐりとぐら」刊行60周年

青と赤のつなぎと帽子..双子の可愛い野ねずみ..といえば、ぐりぐらですよね。幼少時代に「ぐりとぐら」の絵本が大好きで、ワクワクしながら読んでました。ぐりとぐらの60周年記念ということで、千石ブックメルカード2023に児童書出版社の福音館書店が一箱古…

千石ブックメルカード2023に行ってきました!

10月9日に開催された千石ブックメルカード2023に行ってきました。あいにくの雨で、冷え込む東京。ガウンを羽織り、ストール持参で行きました。町を歩くと次第に体はポカポカになります。 可愛いマップを見ながら、会場巡りスタート。 会場内では出店者さんた…

『ウソみたいな人体の話を大学の先生に解説してもらいました。』 中尾 篤典 毛内 拡

ウソみたいな人体の話を大学の先生に解説してもらいました。 作者:中尾篤典,毛内拡,ナゾロジー 秀和システム Amazon おすすめ ★★★☆☆ 【内容紹介】 私たちは自分の体のことをどのくらい知っているでしょうか?ジェットコースターで結石を出す、うんちを移植し…

『神よ憐れみたまえ』 小池 真理子

神よ憐れみたまえ 作者:小池真理子 新潮社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 昭和38年11月、三井三池炭鉱の爆発と国鉄の事故が同じ日に発生し、「魔の土曜日」と言われた夜、12歳の黒沢百々子は何者かに両親を惨殺された。母ゆずりの美貌で、音楽家をめざ…

『ある愛の寓話』 村山 由佳

ある愛の寓話 (文春e-book) 作者:村山 由佳 文藝春秋 Amazon おすすめ ★★★★☆ 【内容紹介】 原点回帰にして到達点。猫、犬、馬、人形など、異質な存在との交歓によって導かれるカタルシス、圧倒的な熱量をはらんだ作品集です。 【感想】 村山由佳さんのデビュ…

千早茜さん×村山由佳さん「恋愛小説」書き方講座

デビュー15周年の千早茜さんとデビュー30周年の村山由佳さんのトークイベントに行ってきました。会場入口に開場40分前に到着。 開場30分前にスタッフの方が準備を開始。雨がしとしと降る中、待っていたら、早めに会場に案内された。一番乗り!スタッフの方に…

『マリエ』 千早 茜

マリエ (文春e-book) 作者:千早 茜 文藝春秋 Amazon おすすめ ★★★★☆ 「離婚って失敗なの?」「恋愛と結婚って別物?」桐原まりえは40歳を手前に離婚した。夫から「恋愛がしたい」と切り出され、2年近い話し合いの時期を経て、7年半の結婚生活に終止符を打った…

『墨のゆらめき』 三浦 しをん

www.audible.co.jp おすすめ ★★★★☆ 【内容紹介】 本作は新潮社(書籍)とAmazonのオーディブル(朗読)の共同企画で、全篇の朗読が先行して配信された後、書籍が刊行される、というものです。数多くの作品が映画化、アニメ化、舞台化されている三浦しをんさ…

『黄色い家』 川上 未映子

黄色い家 作者:川上未映子 中央公論新社 Amazon おすすめ ★★★★☆ 【内容紹介】 2020年春、惣菜店に勤める花は、ニュース記事に黄美子の名前を見つける。60歳になった彼女は、若い女性の監禁・傷害の罪に問われていた。長らく忘却していた20年前の記憶――黄美子…

『マークスの山』 髙村 薫

マークスの山(上) (新潮文庫) 作者:薫, 高村 新潮社 Amazon マークスの山(下) (新潮文庫) 作者:薫, 高村 新潮社 Amazon おすすめ ★★★★☆ 【内容紹介】 「マークスさ。先生たちの大事なマ、ア、ク、ス! 」。あの日、彼の心に一粒の種が播かれた。それは運…

『街とその不確かな壁』 村上 春樹

街とその不確かな壁 作者:村上春樹 新潮社 Amazon おすすめ ★★★★☆ 【内容紹介】 十七歳と十六歳の夏の夕暮れ……川面を風が静かに吹き抜けていく。彼女の細い指は、私の指に何かをこっそり語りかける。何か大事な、言葉にはできないことを――高い壁と望楼、図書…

『コメンテーター』 奥田 英朗

コメンテーター ドクター伊良部 (文春e-book) 作者:奥田 英朗 文藝春秋 Amazon おすすめ ★★★★☆ 【内容紹介】 直木賞受賞、累計290万部の「伊良部シリーズ」、17年ぶりの新刊です低視聴率にあえぐワイドショーのスタッフの圭介は、母校のつてで美人精神科医を…

『収容所から来た遺書』 辺見 じゅん

収容所(ラーゲリ)から来た遺書 (文春文庫) 作者:辺見 じゅん 文藝春秋 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 敗戦から12年目に遺族が手にした6通の遺書。ソ連軍に捕われ、極寒と飢餓と重労働のシベリア抑留中に死んだ男のその遺書は、彼を欽慕する仲間達の…

『無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記』 山本 文緒

無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記― 作者:山本文緒 新潮社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 これを書くことを、お別れの挨拶とさせて下さい。 思いがけない大波にさらわれ、夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、ある日突然にが…

『悪と無垢』 一木 けい

悪と無垢 作者:一木 けい KADOKAWA Amazon おすすめ ★★★★☆ 【内容紹介】 「逃げなきゃ。この女のそばにいるのは危険すぎる」新人作家・汐田聖が目にした不倫妻の独白ブログ。ありきたりな内容だったが、そこまで登場する「不倫相手の母親」に感情をかき乱さ…

『ハンチバック』 市川 沙央

ハンチバック (文春e-book) 作者:市川 沙央 文藝春秋 Amazon おすすめ ★★★★☆ 【内容紹介】 第169回芥川賞受賞。 「本を読むたび背骨は曲がり肺を潰し喉に孔を穿ち歩いては頭をぶつけ、私の身体は生きるために壊れてきた」 井沢釈華の背骨は、右肺を押し潰す…

『日の名残り』 カズオ イシグロ

日の名残り (ハヤカワepi文庫) 作者:カズオ・イシグロ,土屋 政雄 早川書房 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 品格ある執事の道を追求し続けてきたスティーブンスは、短い旅に出た。美しい田園風景の道すがら様々な思い出がよぎる。長年仕えたダーリントン…

『スワン』 呉 勝浩

スワン (角川文庫) 作者:呉 勝浩 KADOKAWA Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 ショッピングモール「スワン」で無差別銃撃事件が発生した。死傷者40名に迫る大惨事を生き延びた高校生のいずみは、同じ事件の被害者で同級生の小梢から、保身のために人質を見…

『素数とバレーボール』 平岡 陽明

素数とバレーボール 作者:平岡 陽明 講談社 Amazon おすすめ ★★★☆☆ 【内容紹介】 41歳の誕生日。僕らは青春と再会する。高校卒業から20数年。41歳の誕生日を迎えた朝、高校のバレーボール部の仲間「ガンプ君」からメッセージが届く。「41」という数字の美し…

『おいしいごはんが食べられますように』 高瀬 準子

おいしいごはんが食べられますように 作者:高瀬隼子 講談社 Amazon おすすめ ★★★★☆ 【内容紹介】 「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」心をざわつかせる、仕事+食べもの+恋愛小説。職場でそこそこうまくやっている二谷と、皆が守りた…

『文身』 岩井 圭也

文身(祥伝社文庫い36-1) (祥伝社文庫 い 36-1) 作者:岩井圭也 祥伝社 Amazon おすすめ ★★★★★ 【内容紹介】 好色で、酒好きで、暴力癖のある作家・須賀庸一。業界での評判はすこぶる悪いが、それでも依頼が絶えなかったのは、その作品がすべて“私小説”だと宣…

『グランドシャトー』 高殿 円

グランドシャトー (文春文庫) 作者:高殿 円 文藝春秋 Amazon おすすめ ★★★★☆ 【内容紹介】 不動のNo.1ホステスには秘密があった。高度経済成長期、名門キャバレーのトップを張る二人のホステスは、勤め人の10倍以上を稼ぎながらなぜ下町の長屋で共に暮したの…

『ベーシックインカムの祈り』 井上 真偽

ベーシックインカムの祈り (集英社文庫) 作者:井上 真偽 集英社 Amazon おすすめ ★★★☆☆ 【内容紹介】 「ふくくんはなおとさんがきらい」。園児の書いた文章を読んだエレナ先生は、その真の意味を分析して……(「言の葉の子ら」)。教授は私に問うた。なぜ、執筆…

『きょうの日はさようなら』 一穂 ミチ

きょうの日はさようなら (集英社オレンジ文庫) 作者:一穂ミチ 集英社 Amazon おすすめ ★★★☆☆ 【内容紹介】 明日子と双子の弟・日々人は、年の近い従姉がいて、彼女と一緒に暮らすことを父から知らされる。夏休みに面倒と思う二人だが、従姉の今日子は、長い…

目黒考二さん、北上次郎さん、藤代三郎さんのお別れの会

明治記念館で行われていた【目黒考二さん、北上次郎さん、藤代三郎さんのお別れの会】に行って来ました。 なんと!東京は5月とは思えない異例の暑さ(30度超え)日傘を突き刺すのではないかと思うほどの強い紫外線。真夏日のような暑さだけど、お天気に恵ま…

『東京藝大 仏さま研究室』 樹原 アンミツ

東京藝大 仏さま研究室 (集英社文庫) 作者:樹原 アンミツ 集英社 Amazon おすすめ ★★★★☆ 【内容紹介】 2浪、3浪は当たり前、時には10浪以上の学生も……パンダと桜で賑わう上野公園に隣接する東京藝術大学。通っている学生も教授も少し変わった人ばかり。そん…

カフェ・バー「十誡」に潜入

銀座の東急プラザ裏手のビルの地下2階...ずっと気になりながらも、地下から醸し出される大人な雰囲気に圧倒され、踏み込むことを躊躇していたカフェ・バー「十誡」に行ってきました。 秘密クラブ?みたいな..ミステリーに登場しそうな..常連さんたちが名推理…

『永遠についての証明』 岩井 圭也

永遠についての証明 (角川文庫) 作者:岩井 圭也 KADOKAWA Amazon おすすめ ★★★★☆ 【内容紹介】 圧倒的「数覚」に恵まれた瞭司の死後、熊沢はその遺書といえる研究ノートを入手するが―― 【感想】 わたしは数学を題材にした小説は好きです。まず数学の話は面白…

『首里の馬』 高山 羽根子

首里の馬(新潮文庫) 作者:高山羽根子 新潮社 Amazon おすすめ ★★★☆☆ 【内容紹介】 問読者(トイヨミ)――それが未名子の仕事だ。沖縄の古びた郷土資料館で資料整理を手伝う傍ら、世界の果ての孤独な業務従事者に向けてオンラインで問題を読み上げる。未名子は…