おすすめ ★★★★☆
【内容紹介】
直木賞受賞、累計290万部の「伊良部シリーズ」、17年ぶりの新刊です
低視聴率にあえぐワイドショーのスタッフの圭介は、母校のつてで美人精神科医をコメンテーターとしてスカウトしようとする。が、行き違いから伊良部とマユミが出演することに。案の定、ふたりは放送事故寸前のコメントを連発するが、それは暴言か、はたまた金言か!?
【感想】
伊良部シリーズ、17年ぶりの新刊です!って。もうそんなになるんだぁ。読書友達との本交換会で伊良部シリーズ3部作を持って行って、6,7人いたかなぁ。全員読んでて、持って帰ってきた苦い思い出があります。伊良部さん人気を軽く見ていた笑。。
表紙にマスクが...コロナ禍の伊良部さん。特に変わらず注射フェチでぶっとび方も安定してた。ちょっと印象が変わったのが、看護師のマユミちゃん、、こんなにノリが良かったっけ?伊良部さんとキャラかぶりしてない?と細かいところを気にしていたら伊良部先生に呆れられちゃう。
さて表題作の「コメンテーター」を読む。。ぶっとびすぎでしょ?
あおり運転被害に遭ったり、近所の若者たちの騒音にイライラして、過呼吸を起こしてしまう男性の話(「ラジオ体操第2」)アンガーマネジメント(怒りの管理)が興味深い。ヤクザさん登場。先端恐怖症のあの人だ..わたしも先端恐怖症だから親近感が沸いてました。
新幹線や演奏会会場の席でじっとしていられない広場恐怖症のピアニスト(「ピアノレッスン」)待ち合わせ30分前に着かないと落ち着かないとか..これ気持ちわかるなぁ。わたしもそうなの。だって自分は迷子になるんだって決めつけてるから。早くに行って順調に着くと30分前。。これはどんな病だ。
東京の私大に進学し、上京したはいいが、新型コロナウイルスの影響でリモートに。進級し学校の授業は再開されたが教授や友人と話すことができない学生(「パレード」)社会不安障害かぁ。この話は前向きになり、笑えるから一番好き。
今回は現代におこりそうな不安障害を相変わらずの荒療治で治していく。患者さんとずっと仲良しの伊良部先生はやっぱり人気者だった。また続編を楽しみにしてます。(7月9日読了)