みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『東京放浪』 小野寺 史宜

 

([お]12-4)東京放浪 (ポプラ文庫)

([お]12-4)東京放浪 (ポプラ文庫)

 

おすすめ ★★★☆☆

【内容紹介】

目立たぬ森くんに、ちょっとした武勇伝ができた。入社3年、顧客と衝突して会社を辞めたのだ。勢いで休暇がわりの放浪生活を始めたが、一宿を請うた友人のアパートで樹里ちゃんという5歳の女の子を預かる羽目に―。26歳の新たな旅立ちを描いた、爽やかな青春小説!

【感想】

デパート勤務の森くん(26歳)大学時代の同級生、サークル仲間、旧友、元職場の同僚など知人たちの家に泊まり歩く放浪生活。知人たちは誰もが優しく、森くんを快く受け入れる。しかし森くんだけではなく、知人たちもそれぞれ事情を抱えている(←結構重い)彼らの現状に触れ、過去を振り返り、自分に向き合っていく森くん。森くんと過ごす時間で関わる人たちも変化していく、それぞれの再生物語です。

 

「過去をリセットすることはできない」

 

人生はゆるりと変わらない日常を過ごしているようだけど、何気ない人の優しさや厳しさから影響を受け、少しずつ軌道を変えて、前に進んでいくのだと思いました。

 

それにしても突然、会社を辞めて、住居を失い、将来の先行きが見えず、寝る場所を探して街を放浪する。。充電期間は確かに大切だけど、実際は不安だらけだよ((((;゚Д゚))))
あと、ちょっとだけ牛丼屋さんに詳しくなった気がした笑。『牛丼愛』って小野寺作品でしたね。すごい愛が溢れてそう🐮💕