みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『ワクチンX』 桂 望実

 

ワクチンX(エックス)

ワクチンX(エックス)

 

 おすすめ ★☆☆

 

内容(「BOOK」データベースより)

仕事の成功、円満な家庭―ただ、幸せになりたいだけだった。加藤翔子は、20年前にワクチン製造会社・ブリッジを起こし、会社は大きな成長を遂げた。ブリッジが製造する“ワクチン”は、「人生を変えたい」と願う人間にとって必需品だったが、ある日突然、原材料が死に始める。原因は不明。ワクチンの効果は20年で切れるため、このままだと接種者がパニックに陥る可能性がある。だれよりもそれを恐れたのは、ワクチン接種第一号である翔子だった…。成功とは何か、幸福とは何か価値観をゆさぶる感動傑作。

 

性格補強ワクチン。。。実際にあったら何を投与しようかなぁ?って読んでる間に考えながら、、こんな性格でも私のままがいい。。なんて思ってしまい、自己肯定力高めだと認識できた本。

「工夫力」「発想力」「配慮力」「協調力」「落ち着き」「活力」「挑戦力」「機動力」「応用力」「粘り強さ」「柔軟性」「責任感」「感受性」「優しさ」「瞬発力」「心の強さ」「自己肯定力」「鈍感力」「冷静力」「決断力」

500万で20年間、性格変えられます。初期費用は高いけど、その後翔子のように億万長者になれば安い値段。ワクチン投与で性格補強をする事により、とてつもない副作用が起きる事を書かれてます。20年間で得たものと失われたもの。ワクチンが切れた後の自分の人生をどう生きていくか。。。

「責任感」「優しさ」を投与したばかりに逃げ場所を失った女教師のお話。20年経ってワクチンを投与しない事に決断した。そこから、今までの家族への献身的な態度がなくなり、優しさも持ち合わない態度に。。。投与前も「責任感」や「優しさ」は絶対にあったはずが、20年という月日のストレスや解放で傍若無人に生きていこうと思ったにちがいない。

20年間ってとても長いようであっという間の期間だけどやはり自分という「個」を決定づけるのはその間の経験なのでは?そう考えるとワクチン無しでも生きていけるとは思う。実際ないけどね笑。

でも。。。もし投与するなら、、42歳の私。「活力」50%「工夫力」30%「心の強さ」20%かな。