みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『いなくなれ、群青』 河野 裕

 

いなくなれ、群青(新潮文庫)

いなくなれ、群青(新潮文庫)

 

おすすめ ★★★☆☆

【内容紹介】

11月19日午前6時42分、僕は彼女に再会した。誰よりも真っ直ぐで、正しく、凛々しい少女、真辺由宇。あるはずのない出会いは、安定していた僕の高校生活を一変させる。奇妙な島。連続落書き事件。そこに秘められた謎…。僕はどうして、ここにいるのか。彼女はなぜ、ここに来たのか。やがて明かされる真相は、僕らの青春に残酷な現実を突きつける。「階段島」シリーズ、開幕。

 

【感想】

11月19日午前6時42分、七草は最も会いたくない人物に再会した。誰よりも真っ直ぐで、正しく、凛々しい少女・真辺由宇。最初に出会った住人がこの島のルールを説明する役目。。七草は真辺に告げる。「ここは捨てられた人たちの島だ。この島に出るには、真辺由宇が失くしたものをみつけなければならない」。。地図に載っていない「階段島」と呼ばれる奇妙な島…。僕はどうして、ここにいるのか。彼女はなぜ、ここに来たのか。。

「階段島」で日常を暮らす人々はどこか欠落している。。学校が怖い先生。虚言癖のある友人。上手く話せない同級生。人の面倒を見なければ済まない委員長。。理想主義者の真辺。。悲観主義者の七草。。欠落しながらも平和に暮らす島の人々(アマゾンで買い物もできるの)。。噂では学校の裏側にある山のふもとから階段が伸び、山頂に魔女が住む館があるらしい。魔女がこの島を支配しているらしいが、存在を確認したものは誰一人いない。。島から出たい真辺は魔女の手がかりを探す。。島で危うい存在になりそうな真辺を守り続ける七草。。
真辺のまっすぐな正義感、常に理想を目指し、実行する為の潔さはあり、とても強く正しい女性だけど、思いやりや優しさにかけ、相手を押さえつける勢いがあり、そばにいたら、苦手なタイプかもしれない。。真辺だけでなく、島の人々は常に自分の性格に忠実に生きる。。自分を変えるつもりは最初からないように。。ラストの終着地点はどんなだろう?。。島の秘密は暴かれ(欠落した人格の意味も解明)、、真辺らしい潔い決断で終わった。。不思議な世界観は嫌いじゃないけど、、登場人物のように物語もとても欠けてる感じがする。。まだシリーズ第1弾だから、、これからなのかな。。次巻も読んでみます📖😌