みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『西の魔女が死んだ』 梨木 香歩

 

西の魔女が死んだ (新潮文庫)

西の魔女が死んだ (新潮文庫)

 

 おすすめ ★☆

 

内容紹介 

中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも……。その後のまいの物語「渡りの一日」併録。

 

主人公のまいは学校生活に馴染めず、不登校になってしまう。しばらくおばちゃんのお家に住むことに。。。おばあちゃんから魔女の家系である事を教えられる。まいの苦悩。死についての疑問。悩みを抱えながら、魔女の修行に挑みます。

 

おばあちゃんとのお話には弱いなぁ。。祖母の事をずっと考えて読みました。。両親が忙しかったので、わたしは祖母に育てられました。とてもしつけは厳しかったけど、優しく接してくれたおばあちゃん。まいのおばあちゃんのように基本的な生活、早寝早起き、ごはんをしっかり食べること、感謝の気持ちなどなど。あたりまえのことを丁寧にキチンと生きる事の大切さを西の魔女のように祖母も教えてくれました。

 

冒頭で「西の魔女が死んだ」という知らせから物語が始まる。ラストに近づくととても切なく胸苦しくなるが、ラストの西の魔女の魔法にすてき~という気持ちにさせられます。“死”がこんな風に爽やかに表現されているのは珍しいなぁ。

ラスト2ページ。。。しんみりした。。。