みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『江戸川乱歩傑作選』・・・の続き

江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)

江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)

  

おすすめ ★★★★★

 

内容(「BOOK」データベースより)

蜃気楼とからくり屋の覗きめがねからあらわれる怪かしの世界―押絵と旅する老人、椅子の中に息をひそめる職人、少女人形に盲目的な愛をささげる青年、無数の微細な虫たちに蝕まれる屍体、飾りつけられた女の首、歪んだ鏡像たちの乱舞する異形の楽園。乱歩が想像力の極限から生み出した、美しくもグロテスクな幻想短篇を一冊に集大成。

 

私が特にとても怖くてインパクトを与えられたのが、人間椅子、鏡地獄、芋虫です。この3作の狂気な世界に驚きました。すごく細かく描写されているので、光景を想像しやすく、かなり恐怖と戦慄が走るの間違いないです。椅子の中に人間が隠れているって発想がもう恐ろしい。鏡地獄も今では3Dがあたりまえな子供達には驚きはないかもしれないが、私は鏡に魅入られたこの男が最初から最後まで怖かった。芋虫は映画にもなりましたね。これは一見の価値ありです。