みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『ヒトのオスは飼わないの?』 米原 万里

 

ヒトのオスは飼わないの? (文春文庫)

ヒトのオスは飼わないの? (文春文庫)

  • 作者:米原万里
  • 発売日: 2014/12/05
  • メディア: Kindle版
 

おすすめ ★★★★☆

【内容紹介】

ネコ4+イヌ2+ヒト2=8頭この総数は流動的だが、いつもニギヤカな米原家の日常。ロシア語通訳の仕事先で恋に落ちたり、拾ったり。ヒトのオスにはチトきびしいが、ネコとイヌには惜しみなく愛情をふりそそぐ名エッセイストの波乱万丈、傑作ペット・エッセイ集。ネコ好きもイヌ好きも楽しめます。

【感想】

米原さんと犬猫たちとの家族ドラマを面白おかしく書かれているエッセイです。

1冊丸ごとペットの話だけど、米原さんの知識とユーモア炸裂で面白かった〜♪

わたしは愛犬家ですが、猫の愛くるしさ、深い感受性、予想を遥かに超える行動力に心を奪われてしまいました。。でも猫は戦利品をわざわざ持ち帰ってくるので...飼うのは無理かな。。あっ!無理💕💕米原さんの愛猫の名前の付け方が面白い。名前の最後に「り」をつけるこだわりを持つ米原さん。歴代の猫の名前は「ビリ」「チビリ」。新しく家族に迎えた白茶猫(オス)と白黒猫(メス)の名前は白茶が、いつも白黒のエサを横取りしちゃうので「無理が通れば、道理が引っ込む」から白茶が無理(ムリ)、白黒が道理(ドリ)。。その後も2匹の猫を迎えるのだけど、名前の候補が面白い。。きり&くもり、ちり&ほこり..笑。どんな名前になったかな?

無理は喧嘩が強くて生傷が絶えない、家族を守る姿がかっこいい。無理の恋のお相手・道理は町内一の美人さんでモテモテ。ヒトとネコの生活に米原さんが連れ帰った野良犬のゲンが加わる。。新参者に無理と道理はどうなるのか?

個性豊かなのは犬猫だけではありません。笑いが込み上げてくるのは、全ロシア愛猫家協会の会長・ニーナは強烈に面白い。猫と出会えばネコ語で会話。。会話もめちゃ面白い。。ニーナは米原さんにとって強力な存在となり、色々と助けてくれるのです。

最後はとても悲しいお別れがあり、、すっかり愛着が湧いて、感想を書いてる今も涙が浮かんでしまいます...。日々奮闘しながら、犬猫たちに惜しみない愛情を注ぐ米原さんの数々のエピソードには喜びも驚きも悲しみも笑いも。。出会いから別れまで、生き生きと綴られるエッセイ。。わたしも愛犬との毎日を大切にしていこう。