みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『ルームメイト』 今邑 彩

 

ルームメイト (中公文庫)

ルームメイト (中公文庫)

  • 作者:今邑 彩
  • 発売日: 2006/04/01
  • メディア: 文庫
 

おすすめ  ★★★☆☆

【内容紹介】

私は彼女の事を何も知らなかったのか…?大学へ通うために上京してきた春海は、京都からきた麗子と出逢う。お互いを干渉しない約束で始めた共同生活は快適だったが、麗子はやがて失踪、跡を追ううち、彼女の二重、三重生活を知る。彼女は名前、化粧、嗜好までも替えていた。茫然とする春海の前に既に死体となったルームメイトが…。

【感想】

大昔に読んだ本。ルームメイトが自分の真似をして段々似てくる...そんな内容だった気がする...大はずれ...見事に内容を忘れてました。

東京でアパートを探す大学生・春海。不動産屋で出会った女子大生・西村麗子と意気投合し、一緒に住むことに。しばらくすると麗子に異変が...。その後失踪した麗子の跡を追うと、別人格で三重生活を。。幼い頃の虐待により引き起こされた解離性同一性障害。多重人格者であるルームメイトの本当の顔を知りたいと強く思う春海...凶悪殺人事件を追いかけるライターや本物の西村麗子、春海の憧れの先輩が絡み、驚愕のラストへ...という流れです。

 

ネタバレします。ご注意を。

女子大生・西村麗子の正体は麗子の実母である青柳麻美(←42歳だけど、20代に見える若さ)麻美の中のルームメイトはホステスのマリ、娘の麗子、幼少時アメリカに住んでいた頃の6歳の麻美(サミー)...。

この本の驚愕な所は、春海も多重人格者だった...なのだと。純粋で素直な春海の別人格は幼い頃に亡くなった兄。マリと関わり、凶悪殺人事件に手を染める。。残虐で凶悪な人格が潜んでいる春海と多重人格者の麻美が出会い、一緒に住む...すごい設定だわ。。かなり無理矢理な力技...この力技に押されるがまま、ラストの展開に大きな期待をかけている自分がいる。。さぁどうなるの?...春海の憧れの先輩から宥められ、聞き分けの良い凶悪な兄。静かに浄化されていく...穏やかに収束していく...。📖( •ω•) ポカン。

 

数年後...また忘れそうな内容だ。再読してまた拍子抜けするのか...それとも驚愕するのか..それもまた楽しみではある。笑。