みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『ライン』 乃南 アサ

 

ライン (講談社文庫)

ライン (講談社文庫)

 

 おすすめ ★☆☆

 

内容(「BOOK」データベースより)

一本の線だけで結ばれている、宙に浮かんだような若者たち。深夜のパソコン通信に嵌まる小田切薫の周りで次々殺人事件が起こる。それぞれの道を歩む高校の同級生たちは、友情と嫉妬が複雑に絡み合い…。オンライン社会の若者の心の揺れを描く、直木賞作家の傑作ミステリー。

 

パソコン通信(ひと昔前)と言われてた時代のチャットルームで、、主人公が女の子になりすまして、、男性を騙して遊ぶ。。とってもモテモテのネカマさん。。その内、、相手が本気に好きになり、、会いたいと。。会いに来た男性が次々に殺される事件発生。。文字だけのやりとり、相手の性格も本性もわからない。。思い込みだけの幻想世界。。そこから、、起こり得るだろう可能性のお話でした。。。

ネットの世界に行けば、、全てをさらけ出す必要性もなく、、自分ではない自分を演じ、、ゲーム感覚で人との会話を楽しむ。。
軽い感覚で遊び、、対人間という事を忘れ、、麻痺をしていくうちに、、その世界に魅了されていき、、現実逃避に陥る。。。
匿名性の危険な行為、、言動、、無意識の悪意。。ネット普及に伴い、、世知辛い世の中になりつつあるけど、、それ以上に交流も増え、、情報も取り入れやすくなり、、便利な世の中になったことも事実。。
(だからこそ、、自分で自分を守れる知識も必要だと思ってます)

最近はSNSを気軽にできるようになり、、情報開示し、、本名や経歴も出し、、オフ会で実際に会うこともあり、、閉鎖的な印象がなくなってきた。。。楽しい事が多くなるにつれ、、リアルな人間関係に近い悩みも増えていってるのではないか?とも思われる。。ネット社会も日々変わってきてると、、思われます。。