みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞を思うがままに

『法廷占拠 爆弾2』 呉 勝浩

 

おすすめ ★★★☆☆

【内容紹介】

法廷に囚われた100人を、ひとり残らず救い出せ!
未曾有の連続爆破事件から一年。スズキタゴサクの裁判の最中、遺族席から拳銃を持った青年が立ち上がり法廷を制圧した。
「みなさんには、これからしばらくぼくのゲームに付き合ってもらいます」
生配信で全国民が見守るなか、警察は法廷に囚われた100人を救い出せるのか。
籠城犯vs.警察vs.スズキタゴサクが、三つ巴の騙し合い!

【感想】

超絶面白かった『爆弾』(←感想はコチラ)の続編です。まさか続編が出るとはね。意外!期待を胸に膨らませながら読みました。

死者97名。重軽傷者は軽く500名超。山手線エリアを中心とした都内十数箇所で起こった未曾有の連続爆破事件。その裁判の被告人は、住所不定、無職、本籍地不明、自称スズキタゴサク(50歳)。前作スズキタゴサクと心理戦をした類家刑事(前作の感想に「目には目を。サイコパスにはサイコパスを」って書いてた笑。サイコパス刑事..頭脳派です)。交番勤務の倖田沙良(彼女の仕打ちがひど過ぎる泣)。杉並署の猿橋刑事(マッチョな刑事。活躍の場が少なくて応援したくなる)と前作の登場人物たちが再び登場。法廷を制圧する青年との警察の戦い。

前作とは違い、登場人物が少なく、人物像の描写も少ないので、事件の展開はスピード感があります。とても読みやすい。先も読みやすい笑。スムーズに事が運ぶ立てこもり事件で、緊迫感を感じられず、やや拍子抜けしてしまう。今回も爆破事件が起きるのだけど、前作の強烈な衝撃の後では、迫力も欠けてしまう。青年の怒りや虚無感は伝わるが、彼の生い立ちや背景が弱いし、こんな大胆な犯行をするほどの動機も無理やりな感じがする。スズキタゴサクのインパクトが強すぎるからか、今回のキャラたちが薄い。なによりタゴサクまでも薄めてしまってる。タゴサクがメインじゃないから仕方がないとはいえ、不気味な存在が活かされず、とっても残念。しかし決して面白くないわけではありません。それほど前作が面白過ぎたんです。

多分、続きがあると思うので、今作は前菜のようなものだと思い、メインディッシュを楽しみにしています。