みみの無趣味な故に・・・

読書、時々映画、絵画鑑賞の感想を書いてます。

『ゴッホ展 響きあう魂 へレーネとフィンセント』

 

世界最大の個人収集家ヘレーネ・クレラー・ミュラーが初代館長を務めたクレラー・ミュラー美術館からゴッホの油彩画28点と素描、版画20点、ファン・ゴッホ美術館から4点が展示されていました。

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へレーネさんは実業家の夫の支えで110000点を超える作品を入手。会場の入り口には、へレーネさんが収集したゴッホの作品と値段が年代別に紹介されていて、数もですが、値段に驚き(゚∀゚ノ)ノ

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ゴッホ展をより楽しもうと、ゴッホの義妹(テオの妻)・ヨーの著書『フィンセント・ファン・ゴッホの思い出』を読みました。ゴッホの生涯が描かれています。ありあまる熱意が、ゴッホの人生を狂わし、翻弄される家族の苦悩が伝わります。

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お気に入りの作品を紹介します。

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『黄色い家(通り)』
フィンセント・ファン・ゴッホ(1888年 アルル)

ゴッホが借りていたアルルのアパート。ゴーギャンも滞在していたそうです。パリの生活に疲れたゴッホの心が解放され、青空が広がり、のどかさと温かさが伝わる。

 

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『夜のプロヴァンスの田舎道』
フィンセント・ファン・ゴッホ(1890年 アルル)

展示のラストに飾られた糸杉。ゴッホの死のイメージが描かれていますが、空に向かってそびえ立つ糸杉には力強さも感じ、わたしには生と死の境界が描かれているように見えます。どちらもゴッホにとって、圧倒的に支配されていたことなんだと思う。

 

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『サント=マリー=ド=ラ=メールの海景』
フィンセント・ファン・ゴッホ(1888年)

ゴッホは田園など長閑な風景を描く印象が強いので、海は珍しいと思いました。油の中に砂も混じっているので、実際に海に来て描いた絵。。左下の赤字の力強いサインから、ゴッホの高揚した気持ちが伺えます。

 

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『種まく人』
フィンセント・ファン・ゴッホ(1888年 アルル)

ミレーの「種をまく人」をモチーフにゴッホが描いた。ゴッホの描く黄金色に輝く麦や稲穂からは生命を感じます。この絵には太陽が光り輝いていて、ゴッホの生きる力を感じました。

 

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『サン=レミの療養院の庭』
フィンセント・ファン・ゴッホ(1889年 アルル)

ゴッホの療養院の荒れた裏庭。描く喜び、熱意、意欲がゴッホの心の支え。右下のサインからも感じ取れます。サインを書く時のゴッホは心浮き立つ時のようで、見つけるとうれしい💕

 

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『悲しむ老人』
フィンセント・ファン・ゴッホ(1890年 オランダ)

人間の悲壮を描く繊細なゴッホの心に惹かれるへレーネに夫のアントンがプレゼントした絵。へレーネの喜びの手紙が添えられていました。。素晴らしいサプライズ。。素敵な旦那様ね💓

 

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『レモンの籠と瓶』
フィンセント・ファン・ゴッホ(1888年アルル)

へレーネさんお気に入りの絵。わたしも好き💕
黄色の色彩を上手に重ね合わせて、レモン、オレンジ、ビン、籠一つ一つの存在感が表現されています。黄色の色使いが凄くて、感動しちゃいました。

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『レストランの内部』
フィンセント・ファン・ゴッホ(1887年 パリ)

ゴッホの点描画。スーラの手法を真似ながら、独自の手法を作り上げてます。奥の絵はゴッホの絵で、知人のレストランなのではないかと、説明に書かれてました。この頃は様々な画家たちや日本の浮世絵に影響を受けていて、色彩豊かで柔らかい印象の作品が多かったです。

 

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『砂地の木の根』
フィンセント・ファン・ゴッホ(1882年 オランダ)

画家を目指し始めたゴッホ。水彩画です。
鉛筆、黒チョーク、茶、灰色などを使用して、黒の色彩の研究に励んでます。陰影の効果で淡い雰囲気や光りを作り上げたり、、才能を感じられますね。すごいわ。

 

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『ヘレーネ・クレラー=ミュラーの肖像』
フローリス・フェルステル(1910年)

クレラー=ミュラー美術館の初代館長。翌年に亡くなったそうで、館長歴が短い(゚o゚;;
この肖像画は御本人はあまり好ましくないようです。表情が厳しい笑。

 

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『カフェにて』
ピエール=オーギュスト・ルノワール(1877年頃)

序盤に飾られてましたが、コーヒーを飲みに行きたくなった☕️

 

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静物(プリムローズ、洋梨、ザクロ)
アンリ・ファンタン=ラトゥール(1866年)

序盤に惹きつけられた作品。へレーネさんは「ゴッホ以上の才能」とアンリさんを高く評価していたようです。。ゴッホ展で、それ発表しちゃう?笑。素敵な絵です。

 

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『キュクロプス』
オディロン・ルドン(1914年頃)

神話の本の挿絵で見たことがあるの。インパクト強いよね。なんかとっても怖いお話だった気もする。。愛して愛してやまない女性に怖いことするんじゃなかったっけ?

 

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『ポール=アン=ベッサンの日曜日』
ジョルジュ・スーラ(1888年)

スーラの点描画。実物を見てほしい。色彩の密度の高さに驚きます。

 

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『夜のカフェテラス』
フィンセント・ファン・ゴッホ(1888年)

こちらは展示されていませんが、へレーネさんの収集作品のひとつ。素敵なので、複製画を購入。パリの夜の雰囲気に浸りながら、ワインを楽しみたい🍷日本だけど笑

 

オランダからパリを経て、アルルまで。絵からゴッホの心情、生涯に触れ、心躍り、心解されていくのを感じました。生前のテオの献身的な支え、死後、ゴッホの絵を世界中に好きになってもらいたいと懸命に広めたヨー。わたしがゴッホ作品に感銘を受け、喜びを感じられるのも、家族の不屈の精神とゴッホに惹かれたへレーネさんの功績のおかげです。感謝〜💕