みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『獣の奏者II王獣編』 上橋 菜穂子

 

獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)

獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)

 

 おすすめ ★★★★★

【内容紹介】

カザルム学舎で獣ノ医術を学び始めたエリンは、傷ついた王獣の子リランに出会う。決して人に馴れない、また馴らしてはいけない聖なる獣・王獣と心を通わせあう術を見いだしてしまったエリンは、やがて王国の命運を左右する戦いに巻き込まれていく―。新たなる時代を刻む、日本ファンタジー界の金字塔。

 

【感想】

『闘蛇編』で 母がエリンの為にしてしまった禁忌の意味とは?神王国の真王と闘蛇を操る国防との関係を揺るがす戦、真王の護衛・イアルと王獣を操るエリンが巻き込まれていく陰謀、王獣の規律を頑なに守らせる神の国の過去の真実など読み応えあり。。その中でも一番気になるのは孤独な存在であるエリン。彼女を取り巻く人々のそれぞれの想いがエリンの運命を導いていく。。獣と分かり合えても、人とはなかなか分かり合えないであろうエリンの才能と苦悩。。獣の本能を知り、深く悲しみを負いながら、自らの運命に従うエリンのラストシーンにすごく感動しました。。
母となるエリンの『探求編』も引き続き、楽しんでます。