みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『猿の見る夢』 桐野 夏生

 

猿の見る夢

猿の見る夢

 

 おすすめ ★★★☆☆

【内容紹介】

これまでで一番愛おしい男を描いた――桐野夏生

還暦、定年、老後――終わらない男”の姿を、現代社会を活写し続ける著者が衝撃的に描き切る!

 

【感想】

一流企業に勤める定年間近の薄井正明。。元大手銀行勤務で出向先の企業では会長の元で順調に仕事をこなすデキル男。。10年来の愛人・美優樹との週2回のデートを楽しみ、、会長秘書・朝川とも関係を持ちたがり、、妻とは別れる気のない女難の相が明らかにありそうな私生活。。退職金と親の遺産で安定した老後の暮らし(女性関係維持)を夢見る最中、、妻が連れてきた謎の占い師・長峰。。彼女の見る夢は今後の人生を指し示す。。彼女が現れてから、、薄井の人生が、、大きく変わっていく。。

男性の理想の人生?女性関係のダメダメっぷりさに、、あぁ..これが男性の本質なんだろうなぁと、、すごく納得。。実母と実妹に対しての非情さは人間性を疑うけど、どの人ともいい顔をして、嫌われないようにビクビクしてる小心者っぷりが、器なしと、、またまた納得。。仕事がデキル所は好き。。打算的な生き方もある程度必要。。女性からの振り回され方も可愛げあり。。ただリスクある人生と理解してない所と、女性を甘く見てる所で、嫌悪感全開。。計算高さvs夢見占いのバトル、面白かった。。あと、表紙が面白い。。笑。