みみの無趣味な故に・・・

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『田舎の紳士服店のモデルの妻』 宮下 奈都

 

田舎の紳士服店のモデルの妻 (文春文庫)

田舎の紳士服店のモデルの妻 (文春文庫)

 

 おすすめ ★★★★☆

 

【内容紹介】

東京から夫の故郷に移り住むことになった梨々子。田舎行きに戸惑い、夫とすれ違い、恋に胸を騒がせ、変わってゆく子供たちの成長に驚き―三十歳から四十歳、「何者でもない」等身大の女性の十年間を二年刻みの定点観測のように丁寧に描き出す。じんわりと胸にしみてゆく、いとおしい「普通の私」の物語。

 

本交換会で、タイトルに惹かれ、手にした本。。想像以上に面白かった。。
一目惚れをし、スマートでカッコ良い光り輝く理想の男性との出会いから数年。。2人の子供たちと忙しい育児の日々を過ごす幸せな梨々子。。突然、うつ病を発症した夫の故郷に家族で暮らす事となる。
田舎暮らし0年目から10年の「普通の私」日記が始まる。。
東京での暮らしの優越感と安心感から一転して田舎暮らしの底知れぬ不安と焦り。。自分はここにふさわしい女ではない、夫はいつかまた光り輝く、田舎暮らしをして戦線離脱した人間と認めたくないもがきを見せる0年目。。地域にふれあい融けあいながら、子供たちの成長と変わりゆく夫との心のかけ違い、「自分」の存在価値への苦悩。。2年、4年、6年、8年、、と時が過ぎ、、10年目で人との交流を重ねていくにつれ、夫を、子供を、自分を受け入れて行く。。
梨々子が何度も頭に浮かべる「わたしはひとりだ」家族といるけど「孤独」と感じる。。この気持ちは、少なからず訪れる感情だと思います。。何のために生きてるのか。。日常が無意味に過ぎていく。。
「母」であり「妻」であり、、その前に「女」であった事を思い起こしては、現実との格差に悩むのもまさに「等身大」の女性の話なのかもしれない。。
「希望というなら希望。絶望というなら絶望だとも呼べる夫婦のこれからを心して、生きよう」と決めた瞬間。。梨々子の諦めと受け入れが始まる。。心のゆとりができ、、穏やかに家族の事を見つめていけるようになった梨々子。。昔と違う夫のたまに見える愛おしい姿を大事にする梨々子に、、エールを送りながら、、読んでました。。

梨々子の心の声は、、なかなか面白い笑笑。

筋トレと主婦業の比較はなるほど、、と思えた。

毎日の積み重ね、一回でも怠ると次への負担が重くなる。。だからといって大きな成果はない。

たしかに、、どちらも終わりのない事だけど、、心の変化はとても大きいと思う。