みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『デトロイト美術館の奇跡』 原田 マハ

 

デトロイト美術館の奇跡

デトロイト美術館の奇跡

 

 おすすめ ★☆☆

 

内容(「BOOK」データベースより)

ゴッホセザンヌマティス綺羅星のようなコレクションを誇る美術館が、市の財政難から存続の危機にさらされる。市民の暮らしと前時代の遺物、どちらを選ぶべきか?全米を巻き込んだ論争は、ある男の切なる思いによって変わっていく―。アメリカの美術館で本当に起こった感動の物語。『楽園のカンヴァス』『暗幕のゲルニカ』の系譜を継ぐ珠玉のアート小説。

 

先日、デトロイト美術館展行ってきました。。そこでいただいた(誕生日プレゼントとして)本。

1度目は淡々と読了(気持ちが穏やかな時に読めばよかったのですが、少し不安定な時に読んでしまい、、入り込めなかったのかもと思い再読)。。。淡々な理由は、、読み応えかな。。あっさりした感じに思われます。

自動車工場の溶接工として働いていたフレッド。生前の妻にすすめられてデトロイト美術館(DIA)に訪れる。デトロイトの裕福な一族出のコレクターでもあり、DIAに財政支援をするロバート。DIAのキュレーターの仕事をするジェフリー。この3人が魅了される絵画。『マダム・セザンヌ(画家の夫人)』セザンヌの妻・オルスタンスの肖像画。聖母でも女神でも姫君でも貴婦人でもない。ごく普通のどこにでもいる女性。けれど、、みつめられたい。みつめていたい。寄り添ってもらいたい。そう思わせる女性。。その大切な絵が危機に。デトロイト財政破綻。DIAコレクション売却というニュース。。市民の生活を守りながら、美術館も守りたい。。その思いが奇跡を生み出すことに。。。

芸術作品は、知識がなくても、、観賞していると、視覚と嗅覚と脳が刺激され、心の中で豊かさを与えてくれます。。また行ってみようかなぁ。。。