みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『球形の季節』  恩田 陸

 

球形の季節(新潮文庫)

球形の季節(新潮文庫)

 

 おすすめ ★☆☆

 

内容紹介

四つの高校が居並ぶ、東北のある町で奇妙な噂が広がった。「地歴研」のメンバーは、その出所を追跡調査する。やがて噂どおり、一人の女生徒が姿を消した。町なかでは金平糖のおまじないが流行り、生徒たちは新たな噂に身を震わせていた……。何かが起きていた。退屈な日常、管理された学校、眠った町。全てを裁こうとする超越的な力が、いま最後の噂を発信した! 新鋭の学園モダンホラー。

 

序盤は噂の出所を調査しているみのり達(登場人物を把握するのに苦労した)の日常生活と将来の事や町の退屈さなど、高校生らしい会話が続く。怖い事が起きる前触れのような始まり方ね。

噂話で盛り上がる生徒達。その調査をしていると、住み慣れたこの町の違った風景が見えてくる。昔から起きている失踪事件。帰ってくる事を願いながら石を積む母親達。絶対に近寄ってはならない場所などなど。平和でどこにでもありそうな町だったのにホラーの舞台に変わっていく。

中盤、また登場人物が増え、ミステリー要素が濃くなる。序盤の登場人物を何とか理解できたのに、また混乱しながら読む。終盤はファンタジーの世界に突入。この首謀者は何がしたかったんだろう?と疑問を持ちながら、残りのページが少なくなってきた事に焦る。まさか終わり?まだ終わらないで。と願いも虚しくあっさりと終わってしまった。。。残念。