みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『赤い指』  東野 圭吾

 

赤い指 (講談社文庫)

赤い指 (講談社文庫)

 

 おすすめ ★☆☆

 

内容(「BOOK」データベースより)

少女の遺体が住宅街で発見された。捜査上に浮かんだ平凡な家族。一体どんな悪夢が彼等を狂わせたのか。「この家には、隠されている真実がある。それはこの家の中で、彼等自身の手によって明かされなければならない」。刑事・加賀恭一郎の謎めいた言葉の意味は?家族のあり方を問う直木賞受賞後第一作。

 

父親は仕事の事で家庭を見て見ぬふり、母親は一人息子を溺愛、息子はわがままで家庭内暴力男、祖母が認知症。。極端な家庭と思うが、特別な状況ではなくどの家庭も似た要素はある。いつでも陥りやすい家族像ではないかと思うと他人事ではない。閉鎖的で小さな社会である″家族”の危険性を警鐘しているのではないだろうか?と思わされる作品だった。