おすすめ ★★★☆☆
【内容紹介】
5階建ての新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。近くの日の出公園には古くから設置されているカバのアニマルライドがあり、自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説がある。人呼んで”リカバリー・カバヒコ”。アドヴァンス・ヒルに住まう人々は、それぞれの悩みをカバヒコに打ち明ける。誰もが抱く小さな痛みにやさしく寄り添う、青山ワールドの真骨頂。
【感想】
青山さんらしいハートウォーミングの物語。ちょっとつまずいた人の心の浄化本ですね。
成績不振で自信を失う高校男子生。ママ友と馴染めず孤立をしてしまう母親。体調不良で休職中のウェディングプランナー。仮病をして駅伝大会を免れた小学生男子。高齢の母との親子関係に悩む息子夫婦。悩みを抱える人たちがカバのアニマルライドに悩みを打ち明け、自身の心と向き合っていく。。身近な悩みなので、共感する人は多いと思う。どの物語もそっと背中を押してもらえ明日も、がんばろう!という前向きな気持ちになります。カバヒコがかわいい。わたしはカバが大好きなので、カバのアニマルライドがあったら乗りたいなぁ。と、ほっこり心温まる物語ではあるの..ですが..少し残念な感想を..単調な展開に物足りなさを感じる。カバヒコが住民たちの心の拠り所になるほどの存在感というのも薄く(子供ならわかるが、現代人の大人たちがアニマルライドに...違和感がある)、お決まりパターン(セリフも)に苦笑いをしてしまう。いい話だけど、傑作ではないかな。。ハートウォーミングに釘を刺していると心の澱みを披露しているかのような気分になるなぁ...(;^ω^)
しかし青山さんの本は見事に悪い人が登場しないので、疲れた時は安心して読める作品であることは間違いないです。だから負担なく軽やかな気持ちで読めます。大丈夫です(何が?笑)