みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『メビウスの守護者 法医昆虫学捜査官』 川瀬 七緒

 

おすすめ ★★★★☆

【内容紹介】

東京都西多摩で、男性のバラバラ死体が発見される。岩楯警部補は、山岳救助隊員の牛久とペアを組み捜査に加わった。捜査会議で、司法解剖医が出した死亡推定月日に、法医昆虫学者の赤堀が異を唱えるが否定される。他方、岩楯と牛久は仙谷村での聞き込みを始め、村で孤立する二つの世帯があることがわかる。息子に犯罪歴があるという中丸家と、父子家庭の一之瀬家だ。死後経過の謎と、村の怪しい住人たち。残りの遺体はどこに...。

【感想】

法医昆虫学捜査官シリーズ第四弾🐛🐛🐛🐛

本作は平和な村で起きる猟奇的な事件。移住してきた怪しい住人たちの陰湿な人間関係、憎悪、執念、悪意が満ちた上に、グロテスクな場面も...。

虫の生態、行動から事件の真相を読み解く法医昆虫学捜査官・赤堀涼子。高温多湿な山中、虫の声が至る所から聞こえてくる自然環境の中、小さな手がかりを見つける為に虫目線、時にはタヌキ目線で山や村を駆け回り、独自の見解を示していきます。正確な死亡推定月日を割り出し、バラバラ遺体の遺棄場所の特定。今回も大活躍♪

「ウジにだいぶ慣れてきた」と前作の感想(『水底の棘 法医昆虫学捜査官』 川瀬 七緒 - みみの無趣味な故に・・・)に書いていたわたしですが...慣れるわけがない。今回も強烈だったぁ。山の捜索中にハエにたかられたり、大量のウジが降ってきたり...ウジの雨...ハエの嵐...心の中で大絶叫。湧き上がる想像力をかき消したい。岩楯さんと牛久さん...大変ね。

虫の正確な生態のように、全くブレない赤堀さんが、かっこよくて、面白い。さすが、フラジョ!(←腐乱女子。赤堀さん命名..笑)

なんだかんだと次回も楽しみ。。わたしもフラジョ?笑