みみの無趣味な故に・・・

読書、時々映画、絵画鑑賞の感想を書いてます。

『北の舞姫 芙蓉千里Ⅱ』 須賀 しのぶ

 

おすすめ

★★★★☆

【内容紹介】

哈爾濱の妓楼に入った少女フミは、天性の舞踊の才を開花させ、大陸一の芸妓を目指す。―それから9年の時が過ぎた。古巣の妓楼も今はなく、ロシア革命の嵐が吹き荒れ、時代が大きく動く狭間で、少女は大人の女になり、名妓・芙蓉の名も不動のものとなっていた。初恋のひと山村と別れ、パトロンの黒谷と家族のような愛を育んでいたフミだったが、おのれの舞を極めようとする強い心は、幸せを崩す奔流となって彼女を襲う。

【感想】

シリーズ第2弾です。前作の感想はコチラ→『芙蓉千里』

ハルビンの遊郭「酔芙蓉」が時代の流れにより、閉鎖。9年後、フミは西欧、中国、日本を融合させた独自の舞で人気の芸妓となる。ロシアの人気バレリーナ・エリアナの踊りに心酔し、刺激を受けたフミは舞の飛躍を求め、シベリアや、日本軍の慰問公演でウラジオストクと、舞修行で自らを追い込み、更なる情熱を注ぐ。ロシア革命の影響により各地では不穏な空気に包まれ、危機の連発...過酷過ぎる試練に耐え、修練し、舞の極致に達したフミは神をも魅了してしまう「鷺娘」を舞うのです。どこまで昇り詰めていくのかと思いきや、、次の舞台は恋?

フミの新たな大地への旅立ちに影響を及ぼしたのは、「酔芙蓉」で最後のお職となったタエの結婚なのかもしれない。ベルリンで子供を授かり、家族と幸せに暮らすタエの手紙を読み、心に棘がチクチク。恋人を選んだタエの決断を過去に果たせなかったフミ。黒谷さんとの穏やかな幸せは物足りなさは感じるが、平穏を与えてくれる。山村さんとの幸せは波乱万丈を孕みそう。ただ山村さんの再会場面がかっこいい。心焦がれるのもわかる。鷺娘のような悲恋ではなく、幸せを掴んでほしいけど...須賀さんのフミへの容赦ない波乱に、どうなることやらな思いです。

今回も政治や国際情勢を絡めた芸妓の物語でしたが、激動の時代を生きるフミの苦悩、葛藤、進化から伝説へと、スケールの大きさを感じます。。逞しさや強い意志、潔さは相変わらずかっこいい。フミを巡る男たちの恋模様も気になりますね。。続編はどんな波乱が巻き起こるのか・・ドキドキです。