おすすめ ★★★★☆
【内容紹介】
なくしもの係の守保は電車の忘れ物を保管しながら、ペンギンのお世話もしている。ある日ペンギンが行方不明になり戸惑う守保の元に、忘れ物を捜す人が次々と現れて……。ペンギンの行方は? そしてなくしもの係を訪れた人が本当に探し出したかったものは? あなたの心に眠る優しい気持ちに出会える、エキナカ書店大賞受賞作、待望の第二弾!
【感想】
海狭間駅の大和北旅客鉄道波浜遺失物保管所(なくしもの係)の駅員・守保くんとお客様の人間模様に心温まる連作短編集。
前巻では思いもよらず、大号泣したペンギン鉄道にまた乗車しました。(第一弾の感想→『ペンギン鉄道 なくしもの係』 名取 佐和子 - みみの無趣味な故に・・・)
今回のキーワードは「兄弟」
親の再婚で姉弟になった同級生(「きらきらデイジー」)単独卒業遠足を決行する小6男子と妹(「僕の卒業遠足」)亡き妹と同姓同名の患者と担当女医(「UFOと幽霊」)
どの話にも登場する柄の悪そうなモヒカン頭のパンク男。どうやらペンギンを探してる。
気になる最終話はモヒカン男のペンギンを追いかける一日(「ワンダーマジック」)
またやられた〜(T-T)
全ての話が最後で繋がり、ペンギンの行方や守保くんのもうひとつの探し物。。モヒカン男の正体も。。キーワードに泣かされるじゃないの。。
家族だからこそ、もどかしいこともあり、家族じゃないからこそ、絆を深めたくもなる。。大切な人を助けたい...けど、助けられない苦しみ...「それでも誰かのことを助けることを絶対諦めない」というメッセージ性の強さとペッタンペッタンと歩くほのぼのペンギンのギャップがたまらないお話でした(*≧∀≦*)