おすすめ ★★★★☆
おすすめ ★★★★★
内容(「BOOK」データベースより)
イラクで戦うアメリカ人傭兵と、日本で薬学を専攻する大学院生。まったく無関係だった二人の運命が交錯する時、全世界を舞台にした大冒険の幕が開く。アメリカの情報機関が察知した人類絶滅の危機とは何か。そして合衆国大統領が発動させた機密作戦の行方は―人類の未来を賭けた戦いを、緻密なリアリティと圧倒的なスケールで描き切り、その衝撃的なストーリーで出版界を震撼させた超弩級エンタテインメント、堂々の文庫化!
面白かった。海外ドラマを観ているかのよう。″ヒト”を超えた生物を抹殺したいアメリカ政府vs人類絶滅危機を防ぎたい少数グル―プの壮絶な戦い。
読み進めるのに苦労した箇所は2つ。
医化学の世界。新薬を創り出すための実験や専門用語の数々に引っかかる私に流して読んだ方が良いという助言をいただき、何とか読めた。
そして残虐性と衝撃的な内容の戦争描写。こちらは読んでいて辛い。かつての日本の戦争で繰り広げられているかのように描かれていたが、それが真実であろうとなかろうと戦争はしてはならないと思う。
後半は泣きながら一気読み。新薬の開発の緊張感。科学者の心理状態は特に感動した。「ヌース」(ヒトの進化形)の国外脱出。死の間際にいる子供達に薬を届けるまでの追手との逃亡劇。全て緊張感が凄くて苦しかった。読後は達成感に包まれた。