みみの無趣味な故に・・・

読書、時々映画、絵画鑑賞の感想を書いてます。

『凶犬の眼』 柚月 裕子

 

凶犬の眼 「孤狼の血」シリーズ (角川文庫)

凶犬の眼 「孤狼の血」シリーズ (角川文庫)

  • 作者:柚月裕子
  • 発売日: 2020/03/24
  • メディア: Kindle版
 

おすすめ ★★★★☆

【内容紹介】

捜査のためなら、俺は外道にでもなる。

所轄署から田舎の駐在所に異動となった日岡秀一は、穏やかな毎日に虚しさを感じていた。そんななか、懇意のヤクザから建設会社の社長だと紹介された男が、敵対する組長を暗殺して指名手配中の国光寛郎だと確信する。彼の身柄を拘束すれば、刑事として現場に戻れるかもしれない。日岡が目論むなか、国光は自分が手配犯であることを認め「もう少し時間がほしい」と直訴した。男気あふれる国光と接するにつれて、日岡のなかに思いもよらない考えが浮かんでいく……。

警察vsヤクザの意地と誇りを賭けた、狂熱の物語。

【感想】

孤狼シリーズ第二弾。

冒頭とある刑務所の面会室で意味深な会話。不穏な空気が流れる始まり。前作で大上刑事(ガミさん)の下に配属された日岡秀一(『狐狼の血』 柚月 裕子 - みみの無趣味な故に・・・参照)が、ガミさんの強い信念を引き継ぎ、暴力団の捜査にどう関わるのかと思いきや、、田舎の駐在所に異動してる。のんびりゆったり...住民と穏やかな交流..事件もなく、ひたすら平和が続く刺激なき世界。大阪で起きた史上最悪の暴力団抗争を追う週刊誌の連載記事を読み、虚しく過ごす日岡刑事。。そんな平和な町に現れたのが、敵対する組長を暗殺した指名手配犯の国光寛郎。。穏やかな田舎で、悟られないように独自捜査をする日岡刑事の緊迫感。。まだやることが残っているから、もう少し時間がほしいと告げる国光の「やらねばなこと」...何だろ?気になる。。日岡刑事の世間では駐在さん、裏ではマル暴刑事...このギャップがいい。。日岡刑事に憧れる女子高生・祥子。多感な少女の心の揺らぎもとても良かった。

詳しくは書けないけど日岡刑事と国光の間で驚きの事が起こり..少々心配な展開に。前作ではガミさんの信念、今作では国光の仁義。。二人から日岡刑事は大きな影響を与えられる。正義と仁義...葛藤を超え、人として深みを増す日岡刑事。次回作も大きな期待をしてます。。それにしてもヤクザの世界は複雑な構造でほぼ理解できてない。。誰が悪者なのかもよくわからない笑。。でも魅力的な人はどんな世界でも惹かれていきます(←危険)。。冒頭の会話が胸にグッと突く。北の地に想いを馳せるわ。