おすすめ ★★★☆☆
【内容紹介】
かれん。…ああ、かれん。名前をはっきり思い浮かべるだけで、胸が焦がれて息が詰まる。逢いたかった。だけど、駄目だ、まだ逢えない。いや、違う、もう、逢えない―。いまだに悪夢にうなされる傷心の勝利の前に現れた金髪の美少女アレックス。無愛想で、ワガママで、最悪の第一印象だった。彼女の素晴らしい歌声を聞くまでは…。反目し合っていたふたりだが、やがて心をかよわせるようになる。
【感想】
わがまま美少女アレックスに振り回される勝利だけど、、心の傷を少しずつ癒してくれそうなオーストラリアでの生活編は続く。。奥様を亡くされて研究所を辞める所長・佐藤さん。勝利も失う辛さに共感し、心寄り添う。佐藤さんが勝利へ投げかける若さの大切さ。
「若さという時間もずっと留めておくことができない。あらかじめ目減りしていくことが定められている財産。ほとんどの人間は、手の中から失われてしまってからではないと、その方に気づくことができない」
若いうちには気づきにくい事だけど、勝利なら気づけるはず。。佐藤さん...いや村山さん、若い子へのメッセージがさすがです。
前巻同様、オーストラリアでの生活中心。唯一丈の手紙で日本の近況を知れる。ラストの年越しでかれんの切ない声。。離れてるって辛いね。。