みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『楽園』鑑賞

映画『楽園』公式サイト

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おすすめ ★★★☆☆

 

【感想】

『悪人』、『怒り』を一緒に鑑賞したお友達から『楽園』を観に行こうと誘われ、急いで読んだ吉田修一さんの『犯罪小説集』(感想はコチラ→)『犯罪小説集』 吉田 修一 - みみの無趣味な故に・・・


5つの短編のうち、「青田Y字路」と「万屋善次郎」が映画化されたそうです。。善次郎が楽しみ(*˘︶˘*).。.:*♬

 

12年前に起きた少女失踪事件の被害者の友達・紡役の杉咲花。生き残った方の少女として罪悪感を抱えながら生きる女性。。
母と2人で日本で生きる中国人・豪士役・綾野剛。少女失踪事件の犯人の疑惑を持たれ、追い詰められていく。。
集落で愛犬と暮らす養蜂家・善次郎役の佐藤浩市。養蜂で村おこし事業を巡り、村八分にされてしまい、こちらも追い込まれてく。。

閉鎖的な村で行き場を失い、孤独に生き、絶望をし、一線を超えてしまう人間。。少女失踪事件の被害者の祖父・柄本明が村人たちと豪士を犯人狩りをし、追い込む時の心理がただただ悲しい。。救われたい、納得したい。。背負う物が大き過ぎてやるせない。。
村八分をされる善次郎。。誰も信じることができず、愛犬と亡き妻との思い出だけを胸に生きる悲しき養蜂家。。原作でも泣いてしまった愛犬の健気さ。。映画でもウルウルでした(´இωஇ`)周りからも泣く音が聞こえ、絶妙な効果音。。ただ...豪士よりも善次郎の追い込まれ、精神崩壊していく心理状態があっさりしてて、とっても残念。。善次郎のちょっとした恋模様(村の未亡人との混浴シーンって必要?)はいらないかなぁ。。自死のシーンがあるんだけど、、怖くて長くて、、悲鳴をあげそうになった。。友達が隣で((((;゚;Д;゚;))))ヒィ--ヤメテ--と悶絶状態のわたしの事を笑っていたようだ。。いやほんと、痛いよ。。鎌で腹切り。。長いよこのシーン。。きゃ━(;´༎ຶД༎ຶ`)━っっ!!!


という事で、、『悪人』や『怒り』に比べると(監督さんが違いますよ)あまり入り込めなかった感はありました。。終盤はやや退屈にもなってしまった。。役者陣(主役も脇役も)の緊迫感は凄かった。。特に原作では重要人物ではなかった紡を演じた杉咲花ちゃんの罪悪感や憤りは良かったです。。吉田修一作品シリーズ、、終始陰湿。。ここは病みつきになるところです笑。。