みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『きらわれもののマルー』 絵 はらふう 作 はらひで

 

きらわれもののマルー

きらわれもののマルー

  • 作者: 絵はらふう 作はらひで
  • 出版社/メーカー: みらいパブリッシング
  • 発売日: 2019/08/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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おすすめ ★★★★★

【内容紹介】

マルーは、笑うことしかできない。

人に迷惑をかけてばかり。みんなにきらわれてばかり。

そんなマルーを誰が創ったのか。

 

【感想】

Facebookで出会ったお友達の旦那様はらひでさんと大学で絵を学んでいるお嬢様はらふうさんによる「大人の絵本創作ユニット」。。前作(デビュー作)『おそろしくへんなローリー』は独特な雰囲気の絵と内容で惹きつけられました。さて、マルーはどうだろ?

1ページ目から衝撃走る。
「マルーは、何かのまちがい、不良品。できそこないの失敗作。人に迷惑をかけてばかり。みんなにきらわれてばかり。だってマルーはなにもできないから」

めくるのが怖いなぁ。。3ページ目まで読み、ズキズキ痛む。。でも...マルーは「やる気」と「燃える」に出会う。。動き始めた。。「やる気」と「燃える」がどんなものかを確かめたくて、どんなことが起きてもマルーは「不思議さ」を追いかけていくの。。追いかけられている「やる気」「燃える」はそんなマルーを気持ち悪く思ったり、バカにしたり。。きらわれてもマルーは笑うことしかできない。。ひどいことをされても笑うことしかできない。。マルーはほんとになにもできないの?笑うことができるし、追いかけることもできるし、好奇心もあり、深く考えることだってできる。。ただ、、伝えることができないだけ。。とっても簡単そうで、とっても難しいこと。。「ローリー」も「マルー」もわたしの中にいる。。だからかな。。やっぱりズキズキ痛む。。

マルーのすごいところ。。自分を素直に受け入れられるところ。。素晴らしい。。
背表紙の小さなマルーの後ろ姿。笑顔の裏には寂しさが感じられる。。でも好き。

読むたびに解釈が変わる大人の哲学絵本。
また読む時...どんな発見があるかな。。そんな楽しみ本です。

 

【おまけ】

余談ですが、数日前に真顔が自然と笑い顔の人の人生は得なのか?損なのか?と考えてました。得な気がするけど、、真顔必要な時もあるじゃない?多少損なのかなぁ?やっぱり幸せ度は高いのかなぁ?...なんてことをマルーを読んで再び疑問浮上。。どうでもいいことなんだけど、考えるのは自由だから笑