みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『洋梨形の男』 ジョージ・R・R・マーティン

 

洋梨形の男 (奇想コレクション)

洋梨形の男 (奇想コレクション)

 

おすすめ ★★★★☆
【内容紹介】

誰もが彼を知っている……腐ったにおいを漂わせ、アパートの地下に住む異様な <洋梨形の男> におびえる女性の心理を描いた表題作他、ネビュラ賞、ローカス賞、ブラム・ストーカー賞受賞の全6作を収録。

【感想】

洋梨体型の不気味な男に付きまとわれるイラストレーターのジェシー。。男に怯えるジェシーは心身衰弱になり、男に誘われるまま、部屋に入る..。そこには?(表題作「洋梨形の男」)

助けが必要になったら必ず助けに行くと誓い合った昔の友とのおぞましい再会譚(「思い出のメロディ」)

酒場でとんでもない経験した男の不思議な話に耳を傾ける一夜(「終業時間」)など、奇想天外なホラー短編集。

 

特に面白かったのは...
「モンキー療法」
肥満男がダイエットに挑戦。。その名もモンキー療法。。肩から離れない猿。。目の前の食べ物を何でも食べ尽くし、とても凶暴な猿。。食べない危険なダイエットでみるみる痩せる。。ダイエット成功はするが...丸々太った猿を抱えて精神を蝕んでいく。。唯一結末が明るい。。想像すると笑ってしまう(。 >艸<)ククッ

「成立しないヴァリエーション」
学生時代、強豪チームとのチェス戦で敗北をし、遺恨を持つ男がチームメイトに復讐するSF。異質なホラー。人間の恨みの深さと執念が時を超えて復讐をしてもなお、恨みを晴らそうとする話。。危険な人生ゲーム。。怖い。。

 

慣れない海外小説だけど、読みやすいのでサクサク読める。。ただ、どれも描写が気持ち悪く、不気味なので、一日一話のペースで読みました。。気持ちの良い話ではないけど、、夏にはいいかなぁ。。