みみの無趣味な故に・・・

読書、時々映画の感想を書いてます。

『木曜組曲』 恩田 陸

 

木曜組曲: 〈新装版〉 (徳間文庫)

木曜組曲: 〈新装版〉 (徳間文庫)

 

おすすめ ★★★★☆

 

【内容紹介】

耽美派小説の巨匠、重松時子が薬物死を遂げてから、四年。時子に縁の深い女たちが今年もうぐいす館に集まり、彼女を偲ぶ宴が催された。ライター絵里子、流行作家尚美、純文学作家つかさ、編集者えい子、出版プロダクション経営の静子。なごやかな会話は、謎のメッセージをきっかけに、告発と告白の嵐に飲み込まれてしまう。はたして時子の死は、自殺か、他殺か――? 長篇心理ミステリー。

 

【感想】
死の当日にうぐいす館にいた5人の女性たち。時子の従姉妹でノンフィクションライター・絵里子。時子の姪で純文学作家・つかさ。時子の姪でサスペンス作家・尚美。時子の異母姉妹で出版プロダクション経営・静子。時子の担当編集者・えい子。警察の捜査により、自殺と判明。5人はうぐいす館で毎年恒例の時子を偲ぶ宴の為に集まる。5年目の集まりの朝、謎のメッセージと百合の花が館に届き、和やかな会は不穏な告白会へ。


物書きの女性たちのそれぞれの視点でその日を回想する。。一転二転と新たな真実と謎。。それぞれの真実が一つの答えを導いていく。。晩年の作品から天才小説家・時子の才能の失速と苦悩が見え、時子を巡る女性たちの心に哀しみを落としていく。。美味しい食事とお酒を楽しみながら作家たちの妄想と現実が交錯する宴。。女たちのしたたかさ...思惑...鋭い観察眼。。面白くないはずはない。。なんて不穏で、、なんて優雅なんだろう。。緊迫、不穏、悲哀な内容なのに、穏やかな空気が流れるうぐいす館。。大人の楽しい宴でした。。🍷