みみの無趣味な故に・・・

読書、時々映画の感想を書いてます。

『津軽百年食堂』 森沢 明夫

 

津軽百年食堂 (小学館文庫)

津軽百年食堂 (小学館文庫)

 

おすすめ ★★★★★

 

【内容紹介】

明治時代の津軽弘前でようやく地元の蕎麦を出す食堂を開店した賢治。それから時は流れ、四代目にあたる陽一は、父との確執から弘前を離れて、東京で暮らしていた。故郷への反発を抱えながら孤独な都会で毎日を送っていた陽一は、運命に導かれるように、同郷の七海と出逢う。ある日、父が交通事故で入院し、陽一はひさしぶりに帰省する。恋人の七海が語っていた幼い頃の思い出や、賢治の娘でもある祖母の純粋な心に触れて、陽一の故郷への思いは、少しずつ変化していく。桜舞う津軽の地で、百年の刻を超え、受け継がれていく美しい心の奇跡と感動の物語。

 

【感想】

「青森三部作」の一作目。
明治から現代まで、百年間代々受け継がれる食堂・大森食堂。受け継がれていく人の心の優しさと温かさが描かれてる作品。

初代の食堂開店までの恋話と東京で暮らす息子の陽一とフォトグラファーを目指す七海との恋愛模様が甘酸っぱくてキュンキュンが止まらない。。3代目・賢治と陽一の父子ならではの不器用さと言葉足らずさ。。お互いの思いの強さと優しさもすごく良かった。。
陽一が数年ぶりに故郷に帰った時から、涙が止まらなかった。。子供にとって「親不孝」って肩にのしかかる言葉。目を逸らしながら生きてきた後ろめたさも家族、友人、過去との再会で氷解し、複雑だった頭の中から一つの答えを見つけられた時。。賢治が初代の心がけを照れながら陽一に話す時。。母親のエピローグ。。じんわりと温かいものが広がり崩壊した瞬間でした。。良い話を読んだ〜❣️
ちなみに陽一の姉・桃子と幼馴染の美月が好きです。男性は女性に支えられてるなぁ。。