みみの無趣味な故に・・・

読書、時々映画の感想を書いてます。

『愛なき世界』 三浦 しをん

 

愛なき世界 (単行本)

愛なき世界 (単行本)

 

おすすめ ★★★★☆

 

【内容紹介】

恋のライバルが人間だとは限らない!

洋食屋の青年・藤丸が慕うのは〝植物〟の研究に一途な大学院生・本村さん。殺し屋のごとき風貌の教授やイモを愛する老教授、サボテンを栽培しまくる「緑の手」をもつ同級生など、個性の強い大学の仲間たちがひしめき合い、植物と人間たちが豊かに交差する――

本村さんに恋をして、どんどん植物の世界に分け入る藤丸青年。小さな生きものたちの姿に、人間の心の不思議もあふれ出し……風変りな理系の人々とお料理男子が紡ぐ、美味しくて温かな青春小説。


【感想】

人との愛の語らいより、植物との語らいの方が大事。。デートを楽しむより、シロイヌナズナの細胞の数を数えている方がずっと楽しい。。植物という銀河の渦に生きるひと・本村紗英(国立T大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻の大学院生)
教授や研究仲間、近所の洋食屋「円服亭」の住み込み店員・藤丸陽太との人間的ふれあい、恋?(藤丸くんのライバル植物との闘い)もあり、、真面目で面白いリケジョ話。

さて読み進めるのに苦戦した本村さんの研究内容。。シロイヌナズナの四重変異体を作る。。遺伝子abcdに変異株abcdを交配させ...メンデルの「分離の法則」で...abと二重変異体となり...abcと三重変異体となり...abcdと...ゥトゥト(´-ω-)´_ _(。-ω-)zzz. . . (。゚ω゚) ハッ!! えっと...「バスタ耐性」の割り込みで遺伝子破壊...aacc...aabbcc...(´-ω-`)zzzとなるときもしばしば。。それでも本村さんの思考が面白くて、笑いが起きる。。気長な作業の積み重ねでの失敗への落ち込みは共感。。SEだった頃、こんなくりかえしだった。。期待と絶望。。地道な作業。。這い上がれない迷宮と思考破壊。。その苦しみが少し蘇る研究シーン。。眠りに誘われるけど、地道な研究が新たな道や世界的発見に繋がるのだから、、好奇心と探究心の無限さを感じる。。

愛も意識もない植物の世界に魅了され追求する研究者の植物愛の世界。。知らない世界をまた教えてもらえた。。装丁がとても素敵。。📘✨