みみの無趣味な故に・・・

読書、、映画、、音楽、、ゲーム、、インドア大好き。。感想を書いてます。

『東京奇譚集』 村上 春樹

東京奇譚集 (新潮文庫)

東京奇譚集 (新潮文庫)

 

 おすすめ 

 


「偶然の旅人」

村上さんのささいな奇跡の話から、、あるゲイの調律師の話に。。モールのカフェで読書をしてると隣で読書をしていた主婦から話しかける。偶然同じ本を読んでいた二人。翌週も隣で同じ本を読む二人は次第に打ち解け...。

 

「ハナレイ・ベイ」

息子がハワイのカウアイ島ハナレイ湾で鮫に右脚を食いちぎられて死んだ。。毎年息子の命日の前に三週間ハナレイの町に滞在する母の話。

 

「どこであれそれが見つかりそうな場所で」

24階に住む義母と26階に住む息子夫婦。日曜の朝、体の不調を訴える義母の様子を見に行く夫がそのまま失踪。。妻からの話を聞き、消えた夫を探す「私」

 

「日々移動する腎臓のかたちをした石」

父親から「男が一生に出会う中で本当に意味を持つ女は三人しかいない。それより多くもないし、少なくもない」と言われた淳平。女性との付き合い方が慎重になる。31歳の時にキリエと出会う。

 

品川猿

安藤みずきは1年前から時々自分の名前を思い出せなくなってしまう。品川区役所の「心の悩み相談室」でカウンセラー坂木さんへ相談。高校時代の名前に関するエピソードを思い出す。

 

【感想】
どの話も何かを「喪失」する話。特に「日々移動する腎臓のかたちをした石」と「品川猿」がお気に入り。ストーリーが淡々と進むうちに、喪失の何もかもをそのまま受け入れていく不思議な感覚に陥っていく。心の奥底に小さな傷ができるのだけど、その傷も癒えるのではなく、自分の内に収めていく感覚をわたしは覚えました。