みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『かがみの孤城』 辻村 深月

 

かがみの孤城

かがみの孤城

 

 おすすめ ★★★★★

【内容紹介】

あなたを、助けたい。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――
なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。
生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。

 

【感想】

どんな願いも叶う部屋の鍵🗝が、どこかに隠されている。。あるルールを違反すると恐ろしい罰があり。。と、ゲーム的冒険ファンタジーな世界が起こりそうな初日。。どうやらここに集められた子達は不登校やワケありな子ばかり。。現実世界で学校に苦しめられているこころは、、次第にお城の時間が自分にとってかけがえのない世界になっていく。。
思春期世代のもどかしさ、抗えない大きな力に押しつぶされて逃れられない苦しみ、絶望の世界を彷徨う子供たちにとっての魅惑のお城。

序盤で謎がわかってしまい、ストーリーが確認作業となり、終盤で散りばめらていた謎が解決されていく時は、、暗闇の中の小さな光が広がっていく状態となり、心地よい気分になりました。見事な伏線回収✨
こころちゃんの冒険のはじまりにエールを送りたくなるラストです。。