みみの無趣味な故に・・・

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『くちなし』 彩瀬 まる

 

くちなし

くちなし

 

 おすすめ ★★★☆☆

 

【感想】

『くちなし』 彩瀬 まる

「くちなし」
浮気男「別れたい」
愛人「じゃあ、左腕ちょうだい」
浮気男「いいよ。もちろん」ポキッ。
別れた男の左腕と暮らす愛人。
その妻「夫の左腕を返して」
愛人「じゃあ、代わりにあなたの腕ちょうだい」
その妻「いいわ」ポキッ。
妻の腕と暮らす愛人。。
(この展開に、ついていくのに時間がかかった)

「花虫」
体から生える花。見える人は運命の人。夢のような愛の世界を覆す科学の力。。
(理想と現実。。現実を受け入れるのも大変ね)

「愛のスカート」
好きな男の恋を、もやもやしながら、応援してる女性の話。。
(すごく普通で、、逆に驚きました)

「けだものたち」
愛する男を喰らう蛇女。。「食べちゃいたいくらい好き」で「食べたら気持ちが良い」から仕方がない。。
(この感覚を理解してあげないと、、受け入れ方が難しそう)

「薄布」
お人形遊び...国の事情で生活困窮の子供たち。富裕層がお好みの子供を買い、遊ぶ。
冷ややかな家族との暮らしの寂しさを埋めるために、少年を弄ぶ女。。
(歪んだ世界。。拒絶感溢れる。。心の埋め方が強烈なほど、、虚しい)

「茄子とゴーヤ」
不倫相手を乗せたまま事故死した夫と死後離婚した女性。浮気を繰り返されても大好きだった夫。夫を愛していたのか、家族に貢献している自分に満足していたのか、、髪を茄子色に染めて、もらったゴーヤを調理しながら「いい妻ごっこ」の思い出に耽るお話。。
(いちばん、共感しちゃった。。ちと引く妻だけど、、なんとなくわかる)

 

どの話も唐突に違和感のある不思議な世界に放り込まれる(最初は戸惑うけど、そのうち歪な世界に溶け込めます)非現実的な世界の中で、現実的で切実な問題を抱える女性ばかり。。
離れれば離れるほど、、愛の本質が見える。。愛に近づいても、、どうしようもないことはどうしようもない。。と、思いました。