みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『霊長類ヒト科動物図鑑』 向田 邦子

 

新装版 霊長類ヒト科動物図鑑 (文春文庫)

新装版 霊長類ヒト科動物図鑑 (文春文庫)

 

 おすすめ ★★★★☆

 

【感想】

向田邦子さんは人間観察が優れてる点でささいな日常がとても奥深く、目の前に起こる世界はドラマがあるんだなぁと思わせてくれます。
時代は全て昭和。。生まれは昭和だけど遠い過去のような気持ちになりました。。昭和の文化、テレビ、街並み、あの頃、大人だったら面白みは今よりありそうな気がします。。
「プクッとよう肥えてる」女の子が海辺でGパンを脱ぐCM(名前はわからないけど、見たことはある)が大のお気に入りの70代老紳士が、ズラリと並んだ漁師姿の子供達が歌ってる中央の魚を持たされてる7.8歳の女の子のCM(これは知らない)を見て色気を感じるようで「大きくなったらモンロやなぁ」という呟きから、、マリリンモンロー話。。彼女がケネディ大統領へバースデーソングを歌うシーンでモンローの「切れる女」を垣間見た向田さんはモンローの死で、、「馬鹿をよそおう利口な女」の時代が終わったという。。今はどういう時代だろう。時代の流れが早すぎて、、わかりにくいなぁ。。「切れる女(男)をよそおう馬鹿な女(男)」がいるかもしれないけど、、今の時代を向田邦子視点で語ってほしかった。。