みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『犬とハモニカ』  江國 香織

 

犬とハモニカ (新潮文庫)

犬とハモニカ (新潮文庫)

 

 おすすめ ★★★☆☆

 

【内容紹介】

外国人青年、少女、老婦人、大家族……。空港の到着ロビーで行き交う人々の、人生の一瞬の重なりを鮮やかに掬い取った川端賞受賞の表題作。恋人に別れを告げられ、妻が眠る家に帰った男性の心の変化をこぼさず描く「寝室」。“僕らは幸福だ”“いいわ”――夫婦間の小さなささくれをそっと見つめた「ピクニック」。わたしたちが生きる上で抱え続ける、あたたかい孤独に満ちた、六つの旅路。

 

【感想】

表題作「犬とハモニカ」空港で行き交う人々の重なる刹那的な物語。。関わりあいのない人達の小さな人生と記憶にも残らない一瞬の出会いがとても短いお話の中で描かれています。。些細なことでも心の奥にひっそりとしまい込む事ってあるなぁと思いました。 表題作を含む6編のお話。あっさりとした日常の中で男女の儚い心情や孤独があり。。隙間時間を埋めるにはちょうど良い作品でした。