みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『焦茶色のパステル』 岡嶋 二人

 

焦茶色のパステル 新装版 (講談社文庫)

焦茶色のパステル 新装版 (講談社文庫)

 

 おすすめ ★★★★☆

 

内容(「BOOK」データベースより

競馬評論家・大友隆一が東北の牧場で銃殺された。ともに撃たれたのは、牧場長とサラブレッドの母子・モンパレットとパステル。隆一の妻の香苗は競馬について無知だったが、夫の死に疑問を抱き、怪事件に巻き込まれる。裏にある恐るべき秘密とは?ミステリー界の至宝・岡嶋二人のデビュー作&江戸川乱歩賞受賞作。

 

競馬評論家の大友隆一が殺害された。。牧場長とサラブレッドの母子・モンパレッドとパステルと共に銃殺。。離婚を考えていた妻・香苗は、事件により「大友隆一の妻」である事を実感していく。夫の死に疑問を持つ香苗は隆一の仕事仲間たちと、謎の解明をしていくうちに、、競馬界を揺るがす事件に辿り着いてしまう。。

競馬界に無知である香苗(読者さん立場)は、隆一の職場「パーフェクトニュース」の仲間で香苗の友人・芙美子(知識豊富で行動力抜群)、馬好きが集まる喫茶店マスター真岡、「パーフェクトニュース」の山路社長から競馬界のレクチャーを受ける。。説明してくれるから、競馬界の事、、わからなくても大丈夫
東北にある幕良牧場。。殺人事件という日常とかけ離れた事で繋がる東京と東北。事件の本当の狙いは、、人?馬?
ラストが好き。危険を顧みず、事件に踏み込んでいった香苗と芙美子はとてつもない大きな真実に辿り着いても、、所詮、被害者の関係者。。事件解決は警察に任せましょう。

今は活動していない岡嶋二人のデビュー作。。面白かった。。謎の解明を一つずつ丁寧に説明され、さらに謎を呼び、、また解明。。優しい。。重層的で複雑化されていくのに、読みやすい。。素晴らしい。。

昔、馬主でした。。G1優勝目指して牧場管理、調教、馬の生産。。お金をたくさん使いました。。人気馬の育成は種馬(血統のあるサラブレッド)との掛け合わせが大事です。。(ゲームです)
なかなか深みのあるギャンブルだなぁと、、感じました。