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内容紹介
私はまだ、音楽の神様に愛されているだろうか?ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。著者渾身、文句なしの最高傑作!
読後、、涙も興奮も収まらない。。。(脳内で音楽が響き渡り、歓声、拍手が鳴り止まず、頭痛がする)
うまく表現できないけど、不思議な感覚。
風間塵。。世界の音楽家から尊敬されるホフマンから贈られた少年。。彼を本物の「ギフト」とするか「災厄」とするか。。
音楽の神様に愛されているのはこの少年。。?
魅了、熱狂、嫉妬、憎悪、屈辱、狂乱、恐怖、と様々な感情を引き出させてしまう神々しい演奏。。天から音が降ってくる。。聴くと鳥肌以上の感動が込み上げる。。息が詰まる。。聴き終わると、一気に疲れが出て。。涙も出る。。畏怖に近い。震える。
わたしが一番大好きな挫折をした天才少女・栄伝亜夜。。彼女は母を失い、音楽界から退く。。母の旧友の後押しから、コンクール出場を決意。。塵やマサルという天才たちの演奏に共鳴し、、本来の自分を取り戻し、日に日に進化をしていく(恩田さんの少女が覚醒した時が、、とにかく好き。静かに覚醒していく亜夜。。わくわくわくわく。。)
早くこの子の音楽を聴きたい。。風間塵の次でラストなの。。ドキドキし過ぎて、、心臓痛い。
マサル(190cmの長身。イケメン。亜夜の幼馴染✨)、高島明石(28歳大人の音楽家。妻子持ちで社会人。音楽界への再挑戦に挑む努力家)など、、魅力的な音楽家や審査員や調律師。。そして観客。。彼らの目から通したコンクールの臨場感と緊張感が体の奥底まで伝わる。。
天才少女を発掘した奏ちゃん(旧友さんの娘さん。亜夜の才能を信じ続ける友)の存在がとても良い。。亜夜をサポートしつつ、見守る理解者。。この子の喜びは、まさにわたしの喜びに近い。。亜夜、マサル、塵との海でのプライベート。。隠し撮りしてた奏ちゃんの心境がとっても可愛い。。お気に入りシーン。。写真ほしいなぁ。。
「途方もない才能を目にするとは、恐怖に近い感情を喚び起こす」
24P塵くんの演奏が始まった時、わたしは喚び起こされた。。最後まで、観客でいることができた喜び。。読んでるのにずっと体の内から音楽を体感してるの。。こんな読書は初めて。。素敵な音楽を聴くなら、この本を読めばいいと思う。