みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『新世界』 柳 広司

 

新世界 (角川文庫)

新世界 (角川文庫)

 

 おすすめ ★☆

 

内容(「BOOK」データベースより)

1945年8月、砂漠の町ロスアラモス。原爆を開発するために天才科学者が集められた町で、終戦を祝うパーティが盛大に催されていた。しかしその夜、一人の男が撲殺され死体として発見される。原爆の開発責任者、オッペンハイマーは、友人の科学者イザドア・ラビに事件の調査を依頼する。調査の果てにラビが覗き込んだ闇と狂気とは。

 

広島、長崎に投下した原爆を作り上げる為にアメリカは世界から科学の天才たちを集め、、原爆開発に力を注がせる。。その研究施設で謎の殺人事件が起こるというノンフィクションと思わせる小説『新世界』を日本の作家、、柳さんにアメリカのエージェントが持ってきた話。。
柳さんと共に、、『新世界』読みました。。

科学者、医学者の追求の果ての罪の重さ、、、恐怖を超えた理科学者の欲望の深さ、、、米軍人の戦争における正義の捉え方、、、強大な武器を持った人間の真の恐怖、、、科学の研究が進みにつれ「人間的」なものが失われていく世界、、、壮絶な世界でした。。。(被爆の描写がとてもリアルに描かれています)

 

大筋で殺人事件の解決に向けてストーリーは流れていますが、この部分はそんなに興味が持てなかったです。