みみの無趣味な故に・・・

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『神の子どもたちはみな踊る』 村上 春樹

 

神の子どもたちはみな踊る (新潮文庫)

神の子どもたちはみな踊る (新潮文庫)

 

 おすすめ ★☆

 

内容(「BOOK」データベースより)

1995年1月、地震はすべてを一瞬のうちに壊滅させた。そして2月、流木が燃える冬の海岸で、あるいは、小箱を携えた男が向かった釧路で、かえるくんが地底でみみずくんと闘う東京で、世界はしずかに共振をはじめる…。大地は裂けた。神は、いないのかもしれない。でも、おそらく、あの震災のずっと前から、ぼくたちは内なる廃墟を抱えていた―。深い闇の中に光を放つ6つの黙示録。

 

阪神淡路大震災」をテーマにした短編集。
遠くで起きた、震災をきっかけに、、人々が抱える深い闇、罪悪感、救い、奥底にある秘かな想い、、、どの話も死の淵をぼんやり彷徨いながら、、小さな希望の光に向かっていく感じ。。

タイランド」と「蜂蜜パイ」が心に沁みた。。
女医・さつきが休暇をタイで過ごす期間、現地でお世話をしてくれる二ミットという男性との交流から、、彼女の奥に潜む孤独な感情を見透かされ、、溢れ出していく。。その時の二ミットの言葉が、、、わたしの心に刺さったぁ。。

「いったん言葉にしてしまうと、それは嘘になる」

 

「蜂蜜パイ」は読後、、泣きそうになった。。作家である主人公は大学当時から恋い焦がれた女性とその娘に「熊の物語」を語ってあげる。。彼の作風はいつも結末が暗く、感傷的な物語。。熊の物語もかわいそうな熊さんのお話になっちゃう。。。母娘と自分の未来を考え始める主人公は、かわいそうな熊さんから幸せな熊さんに。。

 

ハッピーエンドで終わる幸せ。。。こんなテーマだからこそ、、、小さな希望の光でも射し込んでほしい。。。