みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『サラの鍵』

 

サラの鍵 [DVD]

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【STORY】
夫と娘とパリで暮らすアメリカ人女性記者ジュリアは、45歳で待望の妊娠をはたす。が、夫から受けたのは思いもよらぬ反対だった。そんな人生の岐路に立った彼女は、ある取材で衝撃的な事実に出会う。
夫の祖父母から譲り受けたアパートのかつての住人は、1942年パリのユダヤ人迫害事件で、アウシュビッツに送られたユダヤ人家族だったのだ。さらにその一家の長女、10歳のサラが収容所から逃亡したことを知る。一斉検挙の朝、サラは弟を納戸に隠して鍵をかけた。すぐに戻れると信じて―。
果たしてサラは弟を助けることができたのか?二人は今も生きているのか?

 

主人公はユダヤ迫害の時代を生きるサラと現代パリで記者をするジュリアの二人の女性。

冒頭でサラと弟がベッドの中ではしゃいで遊んでいるシーンがとても楽しそう。その幸せなひとときにユダヤ人検挙で警察が家に押し込んでくる。危険な事態を察知した姉が弟を匿う姿に心が痛む。。弟を納戸に隠し鍵をかけるサラ。助けたつもりだが、両親と自分だけ収容所へ。弟は置き去りに。。。サラは弟を救うために収容所から脱出する。。

記者ジュリアは45歳で待望の妊娠のはずが、夫が反対。。悩みながらもパリでかつて起こったユダヤ迫害事件の取材をする。義父から聞かされたサラの話。義父が子供の頃に引っ越した先がサラの家だった。サラの足跡を辿り。。そして衝撃の事実を目の当たりにする。

ユダヤ人迫害事件の非情で理不尽なこと。歴史的事実である事を考えるととても深刻で重いテーマだった。子供のサラがした行動がサラ自身と関わる人たちへ重くのしかかってくる。

ラスト数分。。。ジュリアの幼子を見つめるジュリアとサラの息子。。。最後の会話。。。泣いちゃったよ。。