みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『ヒポクラテスの誓い』  中山 七里

 

ヒポクラテスの誓い

ヒポクラテスの誓い

 

 おすすめ ★☆

 

内容(「BOOK」データベースより)

栂野真琴は浦和医大の研修医。単位不足のため、法医学教室に入ることになった。真琴を出迎えたのは法医学の権威・光崎藤次郎教授と「死体好き」な外国人准教授キャシー。傲岸不遜な光崎だが、解剖の腕と死因を突き止めることにかけては超一流。光崎の信念に触れた真琴は次第に法医学にのめりこんでいく。彼が関心を抱く遺体には敗血症や気管支炎、肺炎といった既往症が必ずあった。「管轄内で既往症のある遺体が出たら教えろ」という。なぜ光崎はそこにこだわるのか―。解剖医の矜持と新人研修医の情熱が、隠された真実を導き出す―

 

思ってたよりハートウォーミングな作品。勝手にグロテスクなイメージでいたので、意外ではあったがそれなりに楽しめた。臨床医を目指していた研修医真琴が解剖医に回される。横暴でめちゃ口が悪いけど超一流解剖医師光崎教授。そんな教授を尊敬してやまない流暢な日本語と片言の英語を話す外国人准教授キャシー。いつも事件を持ってくる若い刑事さん。わかりやすい設定ですね。真琴は「死体」から死因を解明し、次第に医療の倫理、公正さ、真摯さを学ぶ。手当たり次第解剖をこなしていく教授の本当の理由が明らかに。というお話です。とても読みやすい。