おすすめ ★★★★★
内容(「BOOK」データベースより)
公団住宅で三つ子の姉と、両親、祖父母に愛されて暮らす「こっこ」こと渦原琴子は、口が悪く、偏屈で硬派な、孤独に憧れる小学三年生。こっこの日常は、不満と問題と驚きと発見に満ちている。世間の価値観に立ち止まり、悩み考え成長する姿を、活きのいい言葉でユーモラスに温かく描く。光溢れる感動傑作。
西さんの描く人物は何て個性的で愛らしいんだろう。。こっこはいつも非日常の世界に憧れ、孤独でありたいと常に思っている少女。三つ子の美人姉がいる時点で非日常に恵まれた環境だと思うが、自分の生活圏というのは大概が平凡に思いがち。
そんなこっこが孤独をしる悲しい事件が起こる。幼い子供が突然、非日常な空間に出会い戸惑う描写が胸痛くなるわ。孤独の恐怖を知ったこっこ。こっこの親友ぽっさんとの夕方の会話。情景。とても美しい。
西さんは子供の思考や女子の細かいアレコレをリアルに描きますね。今のところ、西作品で一番良かった。