おすすめ ★★★☆☆
内容(「BOOK」データベースより)
辻村深月、万城目学、湊かなえ、米澤穂信―綺羅、星のごとく輝く人気作家たちによる、“時”をテーマにしたアンソロジー。小学校時代に埋めたタイムカプセルがほどくこじれた関係、配置換えになった「縁結び」の神様の新たな仕事、人類には想像もつかない悠久なる物語…。“時間”が築いたきらびやかな迷宮へ、ようこそ―。
「タイムカプセルの八年」 辻村深月
自由を奪われる子育てにうんざりしていた父親が息子の夢を壊したくないという理由で埋められなかったタイムカプセルを埋めるお話。不器用な父親と息子の親子関係ってこんな感じなんだろうなぁとほっこりするお話でした。
「トシ&シュン」 万城目学
“縁結び”の神様が“学問・芸能”の神様のヘルプで働くお話。一組のカップルの“芸能”の夢を叶えてあげる荒業。“金運”の神様に荒業お願いしたいです。
「下津山縁起」 米澤穂信
私はこの話が一番面白かった。途中まで何のことやら???というお話だったが、「下津山」という山に関する2000年分のあらゆる書物からなる壮大なストーリー。ラストは驚愕の事実が!!
「長井優介へ」 湊かなえ
こちらはタイムカプセルを掘り起こしに小学校時代に住んでいた場所に訪れる長井くんのお話。小学生時代はとっても小さな世界だけど、本人にとってみればその世界が全て。幼く悪意ない思い違いでも人生の大きな塊として心に残る事ってある。時が解決するのかどうかは自分次第なのねと思ったお話でした。