みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『終末のフール』  伊坂 幸太郎

 

終末のフール (集英社文庫)

終末のフール (集英社文庫)

 

 おすすめ ★☆

 

内容(「BOOK」データベースより)

八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。そう予告されてから五年が過ぎた頃。当初は絶望からパニックに陥った世界も、いまや平穏な小康状態にある。仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちも同様だった。彼らは余命三年という時間の中で人生を見つめ直す。家族の再生、新しい生命への希望、過去の恩讐。はたして終末を前にした人間にとっての幸福とは?今日を生きることの意味を知る物語。

 

全人類余命3年。小惑星衝突なんて映画のような事が本当に起きてしまう。政治、経済、社会全てがどうでもよい世界になってるはず。3年間どうやって生きていくのか、どうやって死んでいこうかって事だけを考える人生。かなりシビアな世界なのに、「ヒルズタウン」の人達はすごくほのぼのとしてるな。温かみのある話ばかり。世界がこんな大きな問題を抱えても、人間は目の前にある小さな悩みをずっと抱えていくのかもしれない。とやけに納得してみたり。小説だしね。