みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『百年法』   山田 宗樹

 

百年法 (上) (角川文庫)

百年法 (上) (角川文庫)

 
百年法 (下) (角川文庫)

百年法 (下) (角川文庫)

 

 おすすめ ★☆

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

不老化処置を受けた国民は処置後百年を以て死ななければならない―国力増大を目的とした「百年法」が成立した日本に、最初の百年目が訪れようとしていた。処置を施され、外見は若いままの母親は「強制の死」の前夜、最愛の息子との別れを惜しみ、官僚は葛藤を胸に責務をこなし、政治家は思惑のため暗躍し、テロリストは力で理想の世界を目指す…。来るべき時代と翻弄される人間を描く、衝撃のエンターテインメント!

 

HAVIという技術で不老不死の身体を手に入れた世界。しかしHAVIを受けた人は法律で100年後には死ななければいけない(百年法)。物語は来年から始まる百年法施行に向け、対象者が死の強制を行うための準備に執りかかる。という所からはじまる。

20歳になれば誰でも受けれるHAVI。男性は貫禄をつけるために30代、女性なら一番若い20歳で受けたいという心理。わからなくもない。
ナンパした相手が祖母だったという危険性もあるから、怖い(笑)
不老不死は魅力的だけど、日に日に老化していくからこそ、目の前の現実を真剣に考えたり、この世界の風景を目に焼き付けたり、子供の成長に不安や喜びを感じたりするのではないかと思う。
次世代にバトンを渡す為にも、老化は大切な事だと認識しました。