おすすめ ★★★★★
内容紹介
鮫島巧一は趣味が読書という理由で、会社の会長の別宅に二泊三日の招待を受けた。彼を待ち受けていた好事家たちから聞かされたのは、その屋敷内にあるはずだが、十年以上探しても見つからない稀覯本『三月は深き紅の淵を』の話。たった一人にたった一晩だけ貸すことが許された本をめぐる珠玉のミステリー。
大好きな恩田作品。恩田作品のタイトルが魅力的である。この作品のタイトルもつい手に取りたくなる素敵なタイトル。
四章からなるお話は全て"三月は深き紅の淵に”という幻の本に関連するお話。ミステリー好きの読書家はすぐに引き込まれていくと思う。最終章は複雑な構成ではあったが、ラストまで一気に読んだ。そして最後に思う。”三月は深き紅の淵に”がどうしても読みたいって。