みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』  村上 春樹

 

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 全2巻 完結セット (新潮文庫)

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 全2巻 完結セット (新潮文庫)

 

おすすめ ★★★★★

 

内容(「BOOK」データベースより)

高い壁に囲まれ、外界との接触がまるでない街で、そこに住む一角獣たちの頭骨から夢を読んで暮らす〈僕〉の物語、〔世界の終り〕。老科学者により意識の核に或る思考回路を組み込まれた〈私〉が、その回路に隠された秘密を巡って活躍する〔ハードボイルド・ワンダーランド〕。静寂な幻想世界と波瀾万丈の冒険活劇の二つの物語が同時進行して織りなす、村上春樹の不思議の国。

 

村上作品で一番好き。何度読んでも面白い。僕と私のそれぞれのお話しで鍵となる一角獣の頭骨。謎を紐解くにつれ、2つの世界が交錯していく。そこからは止まらない。読むのが加速していくのに内容がどんどん切なくなっていく。読後はまだこの世界に浸りたくて現実を受け入れたくないのよ。