みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『ローズガーデン』 桐野 夏生

 

ローズガーデン (講談社文庫)

ローズガーデン (講談社文庫)

 

 おすすめ ★★☆☆

 

内容(「BOOK」データベースより)

営業マンとしてジャカルタに赴任して二年。博夫はミロから逃げようとし、しかしむしろ深く填まり込んでいく自分を感じていた。すべては高校二年のあの日、庭に薔薇が咲き乱れる家のベッドでともに過ごした時から始まったのだ。そこは彼女が義父と淫らなゲームに興じた場所。濃密なミロの世界を描く短篇集。

 

村野ミロの短編集。『顔に降りかかる雨』『天使に見捨てられた夜』と読んでなかなかつかみどころのない、不安定な女探偵をもう少し知りたいと思い、この短編集を読んでみた。あまりよくわからない(笑)わかったような、またわからなくなったような。複雑。今まで出てきた村野善三(父)と何やら関係が深いのかどうかを匂わせるが前の2作ではそういう感じが読みとれなかった。まさかミロの妄想っていうわけではないのだろうが。今後のミロもやはりつかみどころのないままだけど、お付き合いしていこうと思う。