みみの無趣味な故に・・・

読書感想、本にまつわるアレコレ話。時々映画、絵画鑑賞の感想も書いてます。

『1ポンドの悲しみ』  石田 衣良

 

1ポンドの悲しみ (集英社文庫)

1ポンドの悲しみ (集英社文庫)

 

 おすすめ ★☆☆

 

内容(「BOOK」データベースより)

数百キロ離れて暮らすカップル。久しぶりに再会したふたりは、お互いの存在を確かめ合うように幸せな時間を過ごす。しかしその後には、胸の奥をえぐり取られるような悲しみが待っていた―(表題作)。16歳の年の差に悩む夫婦、禁断の恋に揺れる女性、自分が幸せになれないウエディングプランナー…。迷い、傷つきながらも恋をする女性たちを描いた、10のショートストーリー。

 

一番のお気に入りは「秋の終わりの二週間」16歳の年の差夫婦。奥さんには年の近い婚約者がいた。今の夫と恋に落ち、周囲の反対もあったが、婚約を破棄し結婚する。その事を少し引け目に感じている夫婦。11月の奥さんの誕生日を祝う夫。自分の年に少しでも近づくことが嬉しいとはしゃぐ夫。2週間後に自分の誕生日が来るのを嫌がる夫。なんて可愛らしい夫。年の差など関係なく愛しい夫だと言う妻の気持ちがすごくわかる。お互いを思いやっていて、素敵な夫婦である。